| 傾きかけた太陽が町をオレンジ色に染める。地平線のあるべき場所に目を向ければ、無機質な鉄塔が幾つも並ぶ向こうに太陽が見えた。 深い海を思わせる青い目にオレンジ色の光を映して、青白い髪を背中に流した優男…コブラージャは唇を開いた。 「沈み行く太陽…美しいねぇ。なのに残念だ、無機質な建物や鉄塔がその美しさを台無しにしている」 「ならばこの世界を砂漠にしてやればいいぜよ」 沈む夕陽を眺めるコブラージャの隣、常人なら足が竦むような高い高い鉄塔に胡坐をかいて座っている赤毛の男が答えた。 帯刀した細身剣を夕陽に向かって突きつけてクモジャキーは続ける。 「何もかもを砂の下に葬ってしまえば、見えるのはもう地平線と空と太陽と月と星だけじゃき」 「フフ…美しい、実に美しいね。全てが枯れ果てた世界…最高じゃないか。その最高に美しい世界を一日でも早く見たいものだねぇ。…そのためにも」 コブラージャは青い目を眇めて唇を赤い舌でぺろりと舐めた。淡く笑んだ唇の隙間から、蛇の毒牙を思わせる歯がちらりとのぞく。 「新しい仲間を迎えに行かなくちゃね」 |