幻影の時


 …空中十二宮における聖闘士達とマルスの戦いは熾烈を極めたが、聖闘士達は己の持てる力を全て出し切ってマルスを打ち倒した。しかし彼らの戦いはまだ決着を見て てはいなかった。マルスの妻であり全てを仕掛けた張本人、魔女メディアが数人の腹心を連れて十二宮を離れバベルに向かったのである。
 彼女を討たなければこの戦いは終わらない。
 全てを終わらせるため、聖闘士達はメディアを追ってバベルに向かった。




 …仲間がバラバラに行動すれば各個撃破される危険が増すが、メディアに時間を与えれば与えただけ彼女が有利になる。ここで彼女を逃がすようなことがあっ ては、また別の誰かが魔女に唆され操られ、第二第三のマルスになるかもしれない。聖闘士達は危険を承知で、手分けしてメディアを探すことにした。




 …ユナと蒼摩の二人が長い階段を抜けると広いホールに出た。広すぎて壁すら見えないそのホールの真ん中には、パライストラの聖闘士達を閉じ込めた柱が淡く光を放っている。
 蟹座の黄金聖闘士シラーがマルスの為に作ったと言う『トゥーム・スクイーズ』だ。
 二人は引き寄せられるようにその光の柱に近づき、閉じ込められた仲間達を見つめた。蒼摩が固い決意に拳を握りしめて呟く。

「皆…きっと助けてやるからな」
「ええ、必ず。激先生も、小町も、アルネも…」

 トゥーム・スクイーズに閉じ込められた聖闘士を見つめていたユナが言葉を切った。パライストラの学生達の中に見える、見覚えのある懐かしいあの顔は…。

「…あれは、パブリーン!?」
「え?ユナの師匠がここに閉じ込められてるのか!?」

 パブリーンらしき人物の顔が見える場所まで移動したユナは、柱の壁に手をついて眼を凝らした。閉じ込められている女聖闘士が間違いなく自分の師匠であることを確認した彼女は微かに笑みを浮かべた。

「やっぱりパブリーンだわ!良かった…生きてたんだわ…」
「生きてる?どうしてそれが分かるんだ?」
「聖闘士達は小宇宙を燃やすために仮死の状態でここに閉じ込められてるの。だから、ここに閉じ込められているパブリーンにはまだ命があるって事よ!」
「何でユナがそんなこと知ってるんだ?」
「私が戦った蟹座の黄金聖闘士が自慢げに説明してくれたのよ。『あれを作ったのは僕さ』って…。…………」
「今度はどうした?」

 ユナが驚愕で目を見開くのを見て蒼摩が尋ねると、ユナは呆然とした顔で光の柱に閉じ込められている聖闘士の一人を指差した。緩く波打つ赤毛と褐色の肌の若い男だ。聖衣を纏っていないので何座の聖闘士かは分からないが…。

「ん?あの人もユナの知り合いか?」
「知り合いも何も…彼が蟹座の黄金聖闘士、シラーよ!」
「はぁっ!?蟹座の黄金聖闘士って、これを作ったマルスの手下だろ!?何でそいつがここに閉じ込められてるんだ!?」
「私が知るわけないじゃない!」
「…その理由、知りたいですか?」
「!!!!」

 笑いを噛み殺したような静かな女の声が響いて、二人は弾かれたように振り返った。
 …水晶玉を手に近づいて来た魔女メディアは、妖艶な笑みを浮かべたまま二人を見つめた。

「知りたいのならば教えてあげましょうか。あの男に何があったかを」
「そんなもの…」

 見せてくれなくて結構だ、と言いかけた蒼摩をユナが制した。
 …皆が到着するまでの時間稼ぎにはなるわ。
 そっと囁かれて蒼摩は仕方なく口を噤んだ。
 メディアの手に合った水晶玉がふわりと浮かんで二人の目の前に飛んできた。
 淡く光る水晶玉がユナとシラーの戦いを映し出している。
 持てる力の全てをかけてユナが放った竜巻にシラーが吹き飛ばされ、溶岩の池に落ちてもがきながら沈んで行く姿にユナの表情が強張った。傍目にも分かるほどユナの手と膝が震えているのを見て、蒼摩は水晶玉を叩き壊してやりたい衝動を必死に堪えてメディアを睨んだ。
 …シラーが光の柱に閉じ込められていると言う事は、彼は仮死状態で小宇宙を吸いとられていると言う事で、それはつまり彼はユナに敗れて溶岩の池に沈みはしたが命を取り留めたと言う事だ。大丈夫だ、ユナは彼を殺したわけじゃない。
 火を吹くような蒼摩の視線を底の見えない笑みで受け止めながらメディアは語る。

「青銅を相手に不覚を取るような無能でもセブンセンシズに目覚めている黄金聖闘士、その小宇宙は役に立つ。ですから私はマルス様のお力を借りて彼を溶岩の池から引き上げ、その命を救ってあげたのです。…ここに入ってもらうために、ね」
「な…」
「蟹座の黄金聖闘士になれば不老不死を得られるという話と偽りの蟹座の伝説を信じて、彼はよく働いてくれました。トゥーム・スクイーズを造り、聖闘士達を 拘束し、光牙の闇の小宇宙の強大さを私達に教え…本当に便利な道具でした。でも、新世界まで持っていくだけの価値はなかったから、あ なたに敗れたのは彼を処分する丁度良い口実になりましたよ。その点は感謝しなくてはいけませんね」

 メディアの言葉にユナは蒼白になり、蒼摩はギリリと歯軋りした。
 …メディアが軽く手を翳すと水晶玉の映像が切り替わり、メディアとシラーの姿が映った。ユナと蒼摩が黙り込んでいるのにはお構いなしで、魔女は薄く笑んだまま言葉を続けた。

「『トゥーム・スクイーズに閉じ込めた聖闘士達が動き出したと報告があったのだけれど、現地の技術者達が原因を調べても何も分からないからあなたに確認して欲しい』と言ったら、彼は何も疑わずノコノコと私について来たのですよ。トゥーム・スクイーズの真上までね」
 
 どうやら二人はトゥーム・スクイーズの最上部に架けられた簡素な橋のような場所にいるらしい。
 橋板に片膝をついて光柱の中を覗いていたシラーが立ちあがってメディアに声をかけた。

『…今の十二宮は大変なことになっているのでしょう?獅子宮だけでなく処女宮や天秤宮まで突破されたと聞きました。トゥーム・スクイーズに特に異常は見られませんし、僕も十二宮に戻ろうと思うのですが』
『その必要はありませんよ。あなたにはここでやってもらいたい事がありますから』
『畏まりました。何なりとお申し付けを』
『その前に確認したい事があります、シラー。あなたは蟹座の伝説を知っていますか?』

 メディアの問いに、シラーは怪訝そうに目を瞬いた。

『知っているも何も、蟹座の伝説を僕に教えて下さったのはメディア様ではありませんか。神に従った蟹は甲羅を脱いで生まれ変わる力を授けられた、永遠の命を与えられたのだと』
『…ああ。そう言えばそんな話をしたこともありましたね』
『え?』
『丁度良い機会です、本当の蟹座の神話を教えて差し上げましょう』
『…………。本当の?』

 真意の見えないメディアの薄い笑みに不吉な何かを感じたのか、シラーは不穏に眉根を寄せた。
 メディアは口元の冷ややかな笑みを深くしてゆっくりと口を開いた。

『本当は、神話の蟹は、命の危機に陥っている親友を助けようとして死んだのです。大神ゼウスの妻ヘラは、友を思い命を投げ出した蟹の姿に心を打たれ星座にしてあげたのですよ。実に素晴らしい自己犠牲の精神だとは思いませんか』
『……………』
『さぁ、シラー。あなたも神話の蟹と同じように、マルス様の為にその命を捧げなさい…この場所でね』

 メディアがスッと手を伸ばして足元のトゥーム・スクイーズを指差すと、橋板に亀裂が入って不気味な軋み音を出し始めた。それを見たシラーは引き攣った笑みを浮かべて震える声を押しだした。

『ご…ご冗談を、メディア様。どうして僕が、マルス様に傅いている僕が、トゥーム・スクイーズに入らなくてはならないのですか?』
『あなたは常々言っていたではありませんか。強く、選ばれた者だけが生き残り、弱い者は強い者が生きる礎になるのだと。青銅に不覚を取ったあなたはもう強くもなければ選ばれた者でもない。だったら、強き者が生き残るための礎になるしかない。そうでしょう?』
『ま…待って下さいメディア様!確かに僕は青銅相手に不覚をとりました、でも、まだ戦えます!マルス様の理想郷を築くためのお手伝いができます、だから…』
『ええ。安心なさい、あなたの尊い犠牲は決して無駄にはしません』
『嫌だ、嫌だ…捨てられるのはもう嫌だ…!助けて下さいメディア様、メディア様ぁぁっ!!』
 
 ピシリ!!
 足元の橋板が割れて、シラーは必死にメディアに手を伸ばした。
 その、救いを求めて伸ばした彼の手を。
 パシッ。
 メディアは笑顔を浮かべたまま払いのけた。

『……………!!』

 蒼い目に涙が滲んで絶望に染まり、シラーは光の柱の中に落ちて行った。
 救いを求めて伸ばした手は冷たく振り払われた。
 一度は救われたその手で絶望に突き落とされたのだ。

「…ひどい……」

 怒りに身体を震わせたユナがメディアを睨んだ。

「いくらなんでもひどすぎる、あんまりよ!あの人はあなたの仲間でしょう?マルスやあなたを信じて戦って来た仲間を何だと思っているの!!」
「その言葉は心外ですね。シラーの主張を否定しながら、『仲間の命を守る』という目的の為に彼を溶岩の池に突き落とし、この状況に追い込んだのはあなたでしょう。シラーのこの結末を作った元凶は他ならぬあなた自身。私を責めるのはお角違い、責任転嫁と言うものですよ」
「…私の、せい?」
「ええ、そうです。あなたは、自分が、自分達が生きる為に彼を犠牲にしたのです」
「違う!私は、私は、そんなつもりじゃ…!」
「私の言葉に動揺すると言う事は、あなたも気付いているのでしょう?彼を『殺した』のは自分だと言う事に」
「違う、違う…!」
「あんな魔女の言葉に耳を貸すな、ユナ!お前はあの人を犠牲になんかしてない。殺してなんかいない!だってそうだろ、彼にはまだ命があるんだから!!」

 耳を塞いで首を振るユナの腕を掴んで、蒼摩は迷いない声で叫んだ。
 その言葉にユナはハッと顔を上げた。

「彼にはまだ、命がある…」
「ああ、そうだ。だからユナ、彼がこうなったことに責任を感じるなら君が彼を助ければいい。彼を助けてしっかりキッチリけじめを付ければいい。だろ?」
「ふふ…敵であったシラーを助けると言うのですか、仔獅子座の聖闘士よ。ソニアを助けられなかった変わりにシラーを助けることで罪の意識を誤魔化して、自分を納得させるつもりですか?」
「一々捻くれた勘繰りするんじゃないぜ、オバサン!アテナの聖闘士が苦しんでる人を救うのに理由なんかいらないんだよ!!」
「…………」
「…そうね。そうね、蒼摩。アテナの聖闘士が苦しんでる人を救うのに理由なんていらないわ。きっと、パブリーンが私を助けてくれたのにも理由なんてなかったはずだもの」

 ユナは強い決意に満ちた目でトゥーム・スクイーズを見遣った。
 拳を握り、背筋を伸ばし、真っ直ぐにシラーとパブリーンを見つめる彼女にもう迷いはない。

「彼の話を聞いた時、私は『この人と私は全然違う』と思った。でも、そうじゃなかった。私だって、パブリーンに出遭う前は自分が生きる為に他人の何かを 奪っていた。パブリーンに出遭えなかったら私も彼のようになっていたかもしれない。きっと彼は、パブリーンに出遭えなかった私なんだわ」

 緩く波打つ赤毛から見える蒼い目は、絶望の色に染まったまま虚空を見つめている。
 ユナはその目に見覚えがあった。全てを失い、誰からも助けの手を差し伸べてもらえなかった子供の目だ。自分もかつてはあんな目をしていたに違いない。
 …でも、だったら。

「だったら、私がパブリーンに助けられて変われたように、彼だって変われるはず。誰かが助けてあげれば、あの人だってきっと変われるはずよ!」
「…馬鹿げたことを。アテナの治世に絶望したシラーをアテナの聖闘士が救うなど…そんなこと、出来るはずがないでしょう」
「どうしたんだよメディア様。さっきまでの余裕の微笑みが消えてるぜ?」
「!…………」

 蒼摩の指摘にメディアの頬がピクリと引き攣った。
 別行動を取っていた聖闘士達がこの場に集まって来る気配を感じながら、二人はゆっくりと身構えて小宇宙を高めた。

「出来るか出来ないか、そんなのは最初から問題じゃない。俺達はアテナの聖闘士として全力でやるべき事をやるだけだ!…吼えろ、俺の小宇宙!!」
「私は皆を助ける!アテナも、小町も、アルネも、パブリーンも、シラーも!…羽ばたけ、私の小宇宙よ!!」



 
 …………
 メディアが倒されたことでトゥーム・スクイーズも機能を停止し、皆は手分けして閉じ込められていた聖闘士達を柱の外に運び出した。意識を取り戻した聖闘 士と抱き合って喜ぶ者、マルスとの戦いにおいて自分がいかに活躍したか得意気に語る者、意識の無い聖闘士の状態を確認して回る者、パライストラの様子を見に出て行く者…そんな皆を見ながら、 トゥーム・スクイーズに囚われていた全員を運び出したユナはパブリーンの元に向かった。
 柱に寄り掛かった師は、小走りに近づいてくる弟子の姿に目を細めた。

「パブリーン!無事で良かった…」
「強くなったのね、ユナ。セブンセンシズに目覚めて、マルスまで倒して…」
「皆がいてくれたからよ。私ひとりの力じゃないわ」
「本当に立派な聖闘士になったわね。なんだかちょっと寂しい気もするけど、でも、あなたは私の自慢の弟子よ」

 慈しむような目で優しく頬に触れる師の手に自分の手を重ねて恥ずかしそうに微笑んだユナは、表情を引き締めてパブリーンを見つめた。

「パブリーン。実は、頼みたい事があるの」
「なぁに、改まって」
「多分私じゃ力が足りない、でも、パブリーンなら彼を救えるかもしれない」
「…『彼』?」
「そう、彼。パブリーンは会った事があるかしら、蟹座の黄金聖闘士のシラーって人なんだけど」

 ユナの言葉にパブリーンは驚きで目を見開いた眼を何度も瞬いた。




 …顔見知りの聖闘士達の無事を確認するためフロアを一周してきた蒼摩は、壁に寄り掛かっている赤毛の男に近づいてその傍らにしゃがみこんだ。柱から助け出してここに運んだ時のままの姿勢で目を閉じたまま、ピクリとも動かない。
 まさかとは思うけど、もう死んでるとか無いよなぁ…。
 そんな事を思いながら恐る恐る口元に手を近付け男の手首を取り、息も脈もあることを確認して蒼摩はほっと安堵の息を吐いた。そっと彼の頬を叩いて声をかける。

「おーい、オニーサン。朝ですよー。そろそろ起きませんかぁ〜」
「…………う…」

 微かな呻き声を出して男は目を開けた。
 部屋の眩しさに目を眇め、眼をこすり、周囲を見回し、警戒心を隠しもしない顔で彼は蒼摩を見た。
 敵意の無い事を表現するため、蒼摩はにっこり笑って片手を上げて見せた。

「おはよーございまーす!俺、仔獅子座の青銅聖闘士、蒼摩っていいまーす」
「…………。僕は…、…シラー」
「蟹座の黄金聖闘士の、が抜けてますよオニーサン」
「…どうしてそれを」
「ええっと…全部説明すると長いんで、三行でまとめますね。俺、鷲座の青銅聖闘士ユナの友達なんでシラーさんのことはユナから聞きました。マルスとメディアは俺達が倒しました。あと、ユナが話があるみたいですよ」
「!…………」

 振り返った蒼摩の肩越しにユナの姿を認めたシラーは、はっきりと不快感に顔を歪めて、そして。
 パチ、パチ、パチ…。
 雑な所作で手を叩いた。
 その行動にムッとするユナを冷めた目で見上げて彼は投げやりな口調で言った。

「ブラボー。良くトゥーム・スクイーズに囚われていた友達を救い出せたね。称賛に値するよ」
「…………」
「それで?仔獅子座の彼が言うには君は僕に話があるそうだけど」
「ええ、そうよ」
「全てを失った僕を笑いに来たのか?それとも僕が『出来るはずがない』と言った友人救出を自慢しに来たのかい?」
「どちらでもないわ」
「じゃあ、殺し損ねた僕の息の根を止めに来たのかな。ならさっさとやった方が良い、今ならどさくさに紛れて誰が殺ったのかも有耶無耶にできるからね」

 唇の端に薄く笑みを浮かべてシラーが吐き捨てた言葉に、ユナは顔をしかめた。

「…あなた、自分が死ぬのが一番嫌いなんじゃなかったの」
「嫌いだったんだけどねぇ。こうも何度も全てを無くしてどん底に叩き落とされると、一度死んでリセットした方が良いんじゃないかって気もして来たんだよ」
「…………。あなたには聞きたい事があったの」
「へぇ、何かな」
「他人が生きる為の犠牲にされかけた気分はどう?」
「最悪。もう二度と御免だね」
「奇遇ね、私も同じよ。自分の為に他人を犠牲にするなんて最悪の気分。もう二度と御免だわ」
「…………?」
「メディアがユナに言ったんだよ、『あなただって自分の目的の為にシラーを犠牲にしたじゃないか』ってさ」

 怪訝そうな顔をしたシラーに蒼摩がユナの言葉を『通訳』すると、シラーはますます怪訝そうな顔でユナを見た。
 その視線を真っ向から受け止めたユナは両手を腰に当てて口を開いた。

「あの魔女の言い方は不快だったけど、違うと断言できないのも事実だわ。悔しいけどね。だから私は決めたの。あなたを殺しかけたことの責任を取って、あなたのことも助けるって」
「はぁ?」
「…とは言っても、今の私じゃあなたを物理的に助け出すのが精一杯だった。だから後の事は彼女に任せて私はそのサポートに回るわ」

 何がどうなって『だから』なのかさっぱり飲み込めていないシラーなどお構いなしで、ユナは隣にいたパブリーンを見遣った。

「紹介するわね。彼女は私の師匠、孔雀座のパブリーン。戦災で家族も家も全てを失って、他人から何かを奪う事で生きていた私を助けて、アテナの聖闘士の道に導いてくれた立派な人よ。…と言う訳で、あなた、パブリーンの弟子になりなさい!」
「…………。は?」
「戦災孤児だった私は彼女に出会って正しい道に導いてもらえた。だったら、私と同じ境遇で育ったあなただって、パブリーンに弟子入りすれば正しい道に導いてもらえるはずよ」
「え?」
「マルスが消えて本物のアテナが戻ってくれば、マルスが任命した聖闘士の肩書きは全部、全員、白紙に戻るでしょ。あなたも一旦白紙に戻って、その腐りきった根性をパブリーンに叩き直してもらって、今度こそアテナの聖闘士として堂々と蟹座の黄金に戻ればいいわ」
「ちょ…」
「あなたが無くしたって言う『全て』はあなたをダメにする物ばかりだった。無くしたんじゃない、捨てたんだと思いなさい。あなたは蟹座でしょう?マルスが あなたを道具として利用するために与えた偽物の甲羅なんてさっさと脱いで、アテナの聖闘士として生まれ変わればいい。どう?名案でしょ!」
「……………」

 無茶苦茶な理屈を怒涛のように並べられて呆然としているシラーを見て、梃子でも動かない決意を(シラーの意思などお構いなしで)固めたユナを見て、パブリーンは一歩シラーに近づいた。
 先程ユナから聞いた話と今の短い会話だけで、彼女はシラーの本質を見抜いていた。
 彼は愛情に飢えたまま強大な力だけを得て大人になってしまった幼い子供だ。このまま放っておいたら、彼はまた、甘い言葉と偽りの優しさに騙されて心根の 正しくない者に加担してしまうだろう。マルスとメディアに騙され、都合のいい道具として利用されたように。そうならないためにも『アテナの聖闘士』として精神面を鍛え直したい ところだが、真正面から正攻法で説得しても彼は首を縦には振らないような気がした。
 躊躇いと猜疑心が見え隠れする蒼い目を見つめて、パブリーンは穏やかに口を開いた。

「シラー、と言ったわね。あなたは女聖闘士の仮面の掟を知っているかしら」
「素顔を見せたら殺すか愛するかの二択、ってあれのこと?それって要するに、『私の弟子になる話を断ったら殺すわよ』って言う脅しかな」
「…なるほど。マルスの配下とはいえ黄金聖衣を与えられただけあって頭は悪くないようね。でも残念ね、その返答じゃ50点しかあげられないわ。だって半分しか正解してないもの」
「?」
「あなたが私に弟子入りするのなら、私はあなたを愛してあげる」
「……………」

 思いもよらぬ言葉だったのだろう、シラーは今度こそぽかんとした顔でパブリーンを見上げた。
 パブリーンは慈愛に満ちた笑顔で右手を差し出した。

「あなたが私に弟子入りするのなら、私はあなたを愛してあげる。あれをしないと愛してあげない、これをすれば愛してあげるなんて条件は一切付けない。あな たを無条件で愛してあげる。辛い時は手を差し出しなさい、必ず掴んであげる。苦しい時は呼びなさい、必ず助けに行ってあげる。誰かにいわれの無い非難を受 けた時は言いなさい、必ず守ってあげる。私があなたの味方になってあげる。絶対に裏切らないと約束する。…だから、私の弟子になりなさい。アテナの聖闘士 になりなさい。あなたなら必ず『アテナの黄金聖闘士』になれるわ。ユナを育てた私が保障する。絶対に大丈夫よ」
「…………、…………」

 シラーは恐る恐る右手を差し出した。
 が、小刻みに震えるその手はパブリーンの手を掴む寸前で宙に浮き、止まってしまった。
 …ユナは思う。
 きっと彼は、怖いのだ。
 差し出したその手を掴んでもらえない事が。
 差し出した手を払いのけられる事が。
 そんな辛い記憶が強すぎて、信じようとして裏切られた過去が多すぎて、最後の『あと一歩』が踏み出せないのだ。

「…大丈夫よ」
「………!」

 ユナは宙に浮いたシラーの手に自分の手を添えてパブリーンに差し出した。
 パブリーンは躊躇うことなくシラーの手をしっかりと握り、震えている彼の手に左手を添えて包みこんだ。

「安心しなさい、私は繋いだ手を離したりなんて絶対にしないから」
「…………」

 シラーは込み上げる何かを必死に堪える表情で唇を噛んで目を伏せた。長い赤毛が落ちて顔を隠したが、パブリーンの手を強く握り締めて小刻みに震える手が何よりも雄弁に語っている。
 …本当はずっと、誰かに愛して欲しかったんだと。
 差し伸べてくれる手が欲しかったんだと。
 誰かに傍にいて欲しかったんだと。
 苦しくて辛くてたまらなかったんだと。
 シラーが座り込んだままの床にポツリと雫が落ちたことに気付き、それまで黙って様子を見ていた蒼摩は立ち上がってユナに声をかけた。

「あのさ、ユナ。ちょっと気になる事があるんだけど師匠さんの前じゃ聞きにくいからさ、ちょっとこっち来てくれないか?」
「何よ、改まって」

 気を利かせた蒼摩がユナを連れて離れて行くのを見て、パブリーンは床に膝をついてシラーにそっと声をかけた。

「あなたは今まで一人で生きて来たのね。でも、これからは一人じゃないわ。私が、皆がいるから」
「………っ」

 声を殺して泣いているシラーに手を伸ばして、パブリーンは頬を伝う涙を優しくぬぐった。
 もう大丈夫よ、と呟きながら。
 



 …少々大声を出しても聞こえないだろうと思うほどパブリーンとシラーから離れたところで、ユナが痺れを切らしたように立ち止まった。

「ここまで離れれば十分でしょ。パブリーンの前じゃ聞きにくい事って何?」
「んー…」

 蒼摩はわざとらしく勿体ぶるフリをしながら何を尋ねるか大急ぎで考えた。
 シラーが泣いているのが分かったから、そんな姿をユナには見られたくないだろうと思って、彼からユナを離すために適当に言った事なのだ。そもそもユナに改めて聞きたい事などないのである。が、ここまで来て何も聞かないわけにはいかない。
 蒼摩は咄嗟に頭に浮かんだお約束のネタで誤魔化すことにした。

「ユナさん。あのオニーサンを助けた本当の理由、教えてくれませんかね」
「本当の理由?」
「やっぱりアレですか?すっげぇイケメンだったから自分好みの彼氏に育成しちゃお☆みたいな」
「はぁぁっ!?何バカなこと言ってんの!そんなわけないでしょう!蒼摩だって知ってるでしょ、あの人は私や光牙を殺そうとしたのよ!?なんでそんなことしなくちゃいけないのよ!?蒼摩ってバカなの!?大バカなの!?光牙以上のバカだったの!!??」

 ユナが頬を赤くして大声でまくしたてたので、蒼摩は目をぱちくりした。フロアにいた聖闘士達も一体何事かと二人に注目している。
 あれ?超お約束のネタなのに何でこんなに怒ってんだ?つかユナ、何でそんな赤くなってんだ?怒ってんのか?それとも図星さされて照れてんのか?
 そんな事を考えながら蒼摩は芝居がかったジト目でユナを見た。

「ムキになって全力否定するところが逆に怪しいですユナ姐さん」
「ムキになってなんかいません!」
「老婆心ながらご忠告申し上げますとユナ姐さん、ああ言うちょっとダメンズ入った男は年上の包容力のあるお姉さんにコロッといっちゃう傾向が強いです。自分の若さと言うアドバンテージに慢心しないよう十分お気をつけ遊ばせ」
「そんなんじゃないって言ってるでしょ!なにがどうなってそうなるのよ、このバカッ!!」

 バチーン!!
 蒼摩の頬に全力の平手打ちを叩き込んだユナは、肩を怒らせて顔を真っ赤にしたまま大股で行ってしまった。
 公衆の面前で痴話喧嘩のようなやり取りをお披露目してしまった蒼摩は、皆の好奇の視線を一身に受けつつ手形のついた頬を情けない顔でさすった。

(ユナの奴、マジで手加減なしだなぁ。でも、ま、グーパンじゃなかっただけマシだと思っとくか。俺が注目集めたおかげであのオニーサンから皆の注目が逸れた訳だし…って、あ)

 蒼摩に平手打ちをお見舞いしたユナがパブリーンのところに戻っていくのを見て、俺の気遣い台無しじゃないか!と蒼摩がギョッとした次の瞬間。

「ちょっと!何を爆笑してるのよ、さっきのは見世物じゃないのよ!そもそも、全然、ちっとも、これっぽっちも、面白くなんてなかったでしょ!?どうして涙が出るほど笑ってるのよ!!あなたの笑いのツボはおかしいわ!!」

 腹を抱えて笑っているシラーに怒鳴り散らすユナの声が聞こえて、蒼摩はほっと安堵の笑みを浮かべた。
 うん、まぁ、なんだ。
 …これからは今まで以上に楽しくなりそうだな。


END


星矢部屋
総合目次
SS・2012時代
SS・神話時代
SS・蟹座達


  かなり本気出してシラーさん復帰の可能性を考えてみた!な一本です。「青銅に負けるような無能でも小宇宙は役に立つ、という理由で トゥーム・スクイーズに閉じ込められてるというのは?そこにパブリーンも一緒に閉じ込められていたら、メディアがシラーさんを道具扱いしてボロクソ言った ら、それに憤ったユナが『私がパブリーンに救われたようにこの人も救えるかも』と思ってくれないかな?そこに(シラーさんのゲスゲスしい主張やアリアへの 暴言を知らず、かつソニアを救えなかった事を後悔している)蒼摩が一緒にいたら、ユナの背中を押してくれないかな?」と思いついたのがきっかけでこのSSが出来ました。40話の蒼摩君カッコ良かったよ。
 とは言え、あの腐りきった根性のアダルトチルドレンを矯正するには正直ユナでは経験も貫録も力も説得力も足りないよなぁ…と思った時に「パブリーンなら いけるんじゃない?立派な大人だし優しく厳しいお姉さんだし包容力ありそうだし」と思いつきましてお師匠登場となりました。お姉さんのパブリーンに手を引 かれ、妹ポジのユナに背中を押されてビクビクおずおず「アテナの聖闘士」への道を歩き始めるシラーさん美味しい。後はシラーさんの隣にソニアがいてくれれ ば完璧だったなぁ…。あと、「シラーさんの教育係にシャイ ナさん」の線もチラと考えたのですが、光牙を通して二人を繋げるのは無理がある事と(光牙はシラーさんが大嫌いでしょうし)、シャイナさんのやり方ではシ ラーさんは不貞腐れて早々に脱落しそうな気がしたので、やっぱりパブリーンに出て来てもらう事にしました。

 さて。
 このSSを書いている時点で40話まで放送されてるのですが、メディアさん黒幕はほぼ確定かなーと思って冒頭の展開にしました。最終決 戦の場を空中十二宮からバベルに移したかった+ユナと蒼摩が二人だけと言う状況を作りたかったと言うのもあります。最初は光牙も一緒にいる事にしようかと 思ったのですが、話の流れ的にユナと蒼摩だけの方が良いと思って二人で行動と言う事にしました。
 シラーさんがどうやって助かったのかは考え始めると煮詰まってしまうので、「メディアが魔法で助けた」程度でサラッと。『蟹座の伝説』にひっかけて甲羅 (聖衣)のおかげで助かった、とかでも良いと思いますけど。とはいえ真面目な話、シラーさんの積尸気冥界波で飛ばされたあの場所が本当に冥界なのか怪しい ところもありますもんね。冥界波は魂ひっこ抜く技のはずなのに肉体ごと飛ばしてるし…実はあの『冥界の入口』は正式な冥界ではなく、マルスかメディアが 作った施設的な場所の一つではないのかと私は未だに疑っています。正式な冥界ではないから、蟹座でなくても行こうと思えば行ける場所…みたいな。
  トゥーム・スクイーズに聖闘士を入れる時はどうするのか謎なのですが、このSSでは「トゥーム・スクイーズは水族館の水槽のような円筒形の装置で、その最 上部は野球のドーム球場みたいに開閉式の蓋がある」という設定にしました。今回はその「水槽の最上部」に板を渡して即席の橋にしています。
 当初の予定では、メディアとシラーさんがもうちょっと色々会話をする予定でした。シラーさんがマルスに加担した理由は、「マルスの造る新世界で普通の幸 せを手に入れたい」という当たり前の願望を叶えるためだったんだよ。強い者しかいない世界なら戦争も起きず、不幸な戦災孤児が生まれることも無いという安 易で純粋な希望を持ってたんだよ、という意味合いの会話をさせるつもりだったのですが、上手くいかなかったのでその辺の要素を「マルスの造る理想郷」とい う単語と「アテナの治世に絶望した」というメディアの発言にまとめました。

 ところで今回のSSを書くにあたり、初めて蟹座の伝説をきちんと調べてみました。私の記憶にある蟹座の伝説は↓しかなくて…
蟹 「あっ、親友のヒドラがヘラクレスに殺されかけてる!助けないと!今行くぞ、ヒドr(グシャ)」
ヘラクレス 「あれ?何か踏んだかな?まぁいいや」
ヘラ 「蟹…(涙)。友を思うその心、感激しました。星座にしてあげる!」
 シラーさんが語ってた「甲羅を脱ぐことで永遠の命を得た」説もあるのかと思って探してみたのですが、見つけられませんでした。やっぱりあの胡散臭い神 話、メディアがシラーさんを利用するために嘘を吹きこんだんじゃないのかなぁ…?そう考えると、「蟹を星座にしてあげたのは大神ゼウスの妻ヘラ」は、「蟹 座の聖衣をシラーにあげたのはマルスの妻メディア」の暗喩なのでしょうか。

 そして最後。パブリーンの言葉に、張り詰めていたものが切れてシラーさんが泣きだして、蒼摩が気を利かせてユナを連れて二人の側を離れる…と言うところまで考えて、蒼 摩がユナを連れ出す口実が浮かばずに一日悩みました(笑)。で、「ユナがシラーを助けようと思った理由は、彼がイケメンだったから(=多少なりともシラーに対す る好意があったから)なのか?と尋ねる」と言うネタを思いついた途端に原因不明の胃痛に見舞われ、「ユナ、怒ってるの?え?まさか図星だったの!?」など と思ってしまったと言う妙なエピソードがあります(笑)。結局、蒼摩がユナを連れ出す良い口実が他に思いつかなかったので、胃痛を引き起こしたネタを続行し、「蒼摩の質問にマジギレするユ ナ」というオチにしました。当初は、気絶しているシラーさんをユナが平手打ちで起こすとか、いじけた事を言うシラーさんにグーパンするネタも考えていまし たが、上手くおさまらなくて何だかんだで蒼摩君がユナに平手打ちされる羽目に…蒼摩君、最初から最後まで話を動かすために出て来てもらってごめん(笑)。 とっても動かしやすくて有難かったです。
 以下、キャラ別解説。

パブリーン
 彼女は生きてるんじゃないかなと思っています。「冥界の入口」にいなかったので、ひょっとしたら(洗脳とかされて)水瓶座の黄金で出てくるかと思ったら時貞 だったので、じゃあトゥーム・スクイーズに掴まってるかな?と。

蒼摩
 彼がユナに同行したのは、「君があの人(シラー)も助ければいい」とユナに言ってもらうためです。40話のvsソニア戦でのソニアに対する言動や行動を見たら、 彼はシラーのことも「助けよう」と言ってくれるんじゃないかな、と思いまして。メディアが指摘したように、ソニアを救えなかった代償行為としてシラーを救 おうとした、という無意識の動機も確かにあるんですけど、それ以上に彼は「アテナの聖闘士が苦しんでる人を救うのに理由なんていらない」って考えるんじゃ ないかな。そういうまっすぐで熱い想いはきっとお父さん譲り。
 蒼摩はシラーに直接会ったことがないので、ユナの言葉やメディアの見せた映像と言う断片的 な情報を元に「彼はマルスの手下で自分達の敵ではあったけど、ソニアと同じように(←ここ重要)マルスやメディアに利用された『被害者』でもあるので は?」と考えて(でも蒼摩の考えはあながち間違いじゃないと思います)、「助ければいい」と言った訳です。光牙が二人に同行しなかった理由もここにありまして、(40話時点での)光牙がここにいたら「でもあい つは悪い奴だし」とシラー救出に難色を示しそうな気がしたので、ユナがスムーズにシラー救出を決意するために光牙は別行動としました。

ユナ
 vsシラー戦で、シラーを吹っ飛ばした後の彼女の描写がないのですが。あの時のユナは、シラーが溶岩の池に落ちたのは知らなかったというか、光牙を守ることで一杯一杯で、吹き飛ばされた彼がどうなっ たかまで考える余裕はなかったんだと思います。と言うか、彼が溶岩に落ちたのを知ってて平然としていられるようなキャラではないと思いたい。
 んで、シラーのその後を見せられて、メディアに「彼をここまで追い込んだのはあなただ」と揺さぶられたら、「あの時はどうしようもなかった」理屈では思っても(事実そうなんですけど)、感情は 割り切れずに否応なく罪の意識を感じてしまうんじゃないかなぁ…と思いまして。でも、そこで蒼摩に叱咤されたことで気持ちを立て直して、過去の自分とシラー を重ねることで「自分がパブリーンに救われたように、私もあの人を救えるかもしれない」と決意してくれたら嬉しいな、と思ってこう言う展開にしました。

シラー
 どこかで「シラーの心は子供のまま」という考察を見て、「ああそうか、彼の心は死に怯えて愛情に飢えている子供のまま止まってるんだな」と物凄くスト ンと納得した覚えがあります。彼の心は子供のままで成長が止まってる、でも逆を言えば、子供だからこそ、きちんとした大人が愛情持って手を引いて正しい道 に導けば、立派にやり直す事が出来るんじゃないかな、と。その辺の「やり直す=生まれ変わる」を、メディアが言った(多分、嘘の)蟹座の伝説に絡めてユナに説得してもらいました。
 蒼摩に対して名乗る時、『蟹座の黄金聖闘士』という肩書をつけていませんが、これは、周囲の状況を見てマルスが倒された事を悟り、マルスから黄金聖衣を与えられた自分はもう「蟹座の黄金」ではない、と判断したためです。

メディア
 回を追うごとにラスボス臭と言うか黒幕っぽさが増して行くメディアさんですが、シラーさんに奇妙な蟹座の伝説を教えたのも彼女じゃない のかなぁ…と思っ ています。少なくとも私はあんな蟹座の伝説聞いたことないです。ヘラクレスに殺されかけている親友ヒドラを助けようとしてヘラクレスに踏みつぶされた話し か知らない…。どうも彼女はサイキのウォンとキャラが被るんですよね。フィクションの悪役として清々しいほど強烈にキャラが立ってる。シラーさんのことも 「私の話を何も疑わず良く働いてくれました。彼は実に便利な道具でしたよ」くらい言ってくれそうな気がします。むしろシラーさんに同情票が集まるくらいボ ロクソ言って欲しいです(笑)。

そして、今までツイッターやブログで妄想したシラーさん復活予想を羅列してみます。本命から「ねーよw」まで色々。
・「まだ利用価値がある」といってメディアが助け、治療する
 その後は忠義を尽くして殉職するか目が覚めて寝返るか。「自分が忠誠を誓ったのはマルスであり、メディアではない」と言って寝返るのが王道かな。
・自力で池から出てくる
 その後は上に同じ
・パラドクスの空間移動系の技で助けられる
 あの「冥界の入口」が黄泉比良坂でないのなら、双子座の技で入れる可能性も。その後は上に同じ
・池に沈んだ後に冥界の底まで落っこちる
 アリア(の魂)に遭遇して、交渉材料や手土産として携えて帰還
・冥界の底に落っこちてハーデスに乗っ取られる
 マルスの横暴を快く思わないハーデスがシラーさんを乗っ取って主人公チームに力を貸す
・特に説明もなく最終回のエピローグに顔を出す
 エヴァの綾波みたいに片目を隠す包帯巻きしてたら美味しい。ユナかハビさんあたりと今後について話したりとか。
・特に説明もなく本編に再登場。トゥーム・スクイーズに囚われていた聖闘士達を解放する
 ああ言うキャラだから「騙された!赦せない!」という逆切れで行動しても赦されそう。あるいは、メディアに「トゥーム・スクイーズの聖闘士を操って攻撃しなさい」と命令されて、従う振りして普通に開放。「ボタン押し間違えちゃいました(テヘペロ)」とか。
 神話にひっかけて、ヒドラの市と一緒に出てきたりとか。
 マルス(か、メディア)相手に苦戦する主人公チームのところにパライストラの学生が加勢に来て、皆が驚くと「おーい、応援に来たザンスよ〜〜!」と市。 どうやって皆を助けたのかと尋ねられると、「蟹座の黄金聖闘士さんが手を貸してくれたザンスよ!」とか。シラーさんが主人公チームに手を貸した理由は「騙 された事に気付いた」でも「冥界の底でアリアに会って気が変わった」でも「メディアはマルスの敵、敵の敵である主人公チームは味方」でもそれでも可。そし て市が「やっぱり勝負は顔で決まるザンス!」と言ったら完璧。
・特に説明もなく復活して、マルスが倒されるのを見届けたら消滅
 やっぱり死んでました。でも汚名はきちんと雪いでから光になって消える。「生まれ変わったその時は…」と言いながら。
・上記のどれかの理由で生還するけど記憶喪失
 死にかけたショックで何も覚えておらず、正義感あふれる良い人になって復活。主人公達に全力で協力。

 どれか当たるといいなぁ(笑)。