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パラスの拠点の一つに潜入した光牙とユナは、まるで迷路のような神殿を探索していた。いや、これは『探索』と言えるのか。曖昧な明かりに照らされた石畳
はどこまでも続き、廊下の両側に等間隔で並ぶ柱は距離感を狂わせる。走っても走っても同じ光景が延々と続き、全く進んでいないような錯覚すら覚える。 …と。 廊下の先に四角い光が見えて、漸く長い廊下を抜けたかと光牙とユナがほっと安堵の息を漏らしつつその四角い光に飛び込んだ途端。 「……………」 「また、この部屋?」 二人が飛び込んだのは真四角い部屋だ。継ぎ目のない白い壁に囲まれた白い床にはこれまた真四角の絨毯が敷かれ、部屋を囲む四つの壁のちょうど真ん中に『出口』があり、それぞれが石畳と等間隔に並んだ柱の廊下に続いている。 …二人はかれこれ数時間、『石畳と柱の廊下』と『真っ白で真四角い部屋』を走りまわっていたのだ。終わりの無い探索に加え、パラサイトが不意打ちをしてくるので緊張の糸を緩める事は出来ず、二人の疲労はピークに近づいていた。 額に汗を浮かべた光牙が傍らのユナを見遣った。 「なぁユナ。どう考えてもおかしくないか?これだけ走りまわっても階段ひとつ、行き止まりひとつ見つからないなんて。ひょっとして俺達は敵の幻覚とかに掴まって同じ場所を堂々巡りさせられてるんじゃないか?」 「私もそんな気がするわ。幻覚を破るためにはそれを作っている本人を見つけて倒さなくちゃいけないんだろうけど、幻覚に囚われているから術者本人のところ にはたどり着けない…車に鍵を閉じ込めちゃったような八方塞がりね。パラサイトなら何か知っているかもしれないけど、まともに戦いもせずに撤退するから捕まえて話を聞く事も出来ないし」 「ちょっと戦ったら時を操って逃げちまうヒットアンドアウェイだもんな。一体何を考えてやがるんだか…。…………!!」 ドォン!! ほんの一瞬前まで光牙とユナが立っていた場所に巨大な両手剣がめり込んだ。ギリギリのところで飛びのいた二人の姿を見遣って、両手剣の持ち主がニヤリと笑った。 「ほう…無駄に走りまわって相当な疲労がたまっているだろうと思っていたが、アテナの聖闘士は逃げ足だけは大したものだな」 「毎回毎回、まともに戦いもせず逃げ出す奴に逃げ足とか言われたくないぜ!ここで会ったが百年目って奴だ、今度こそ倒してやる!」 「フハハハハ!青銅ごときが俺を倒すだと!?この俺様、二級パラサイト『ヘビーソード・ヘヴンスディバイター』のダフニスをか!?片腹痛いわ!」 両手剣を持つパラサイト…ダフニスは、渾身の力を込めて大剣を振り下ろした。 「ペガサス流星拳!!」 「アクィラ・スピニング・プレデーション!!」 「フハハハハハ!!その程度の力などこのヘヴンズディバイターの前では無力も同然よ!!食らえ、ソニックバスター!!!」 「うあぁぁぁぁあああっ!!!」 ダフニスが振りまわした大剣の直撃を食らって吹き飛ばされた二人は、壁と柱にしたたか叩きつけられて激しく嘔吐いた。ユナは体勢を立て直そうとしたが、軽い脳震盪も起こしたらしく身体に力が入らない。 他愛もねぇ、とダフニスはゲラゲラ笑いながらユナに足を向けた。 「俺様はこう見えて女には優しいんだ。苦しくないようにひと思いに息の根を止めてやるぜ」 「ユナ!…させるかぁーーーっ!!」 「順番は守れよ、小僧!ハァッ!!」 「うわぁっ!!」 ぐらつく頭を叱咤して光牙は必死に立ち上がりユナを助けようと駆け寄ったが、ダフニスが放った衝撃波で再び壁際まで弾き飛ばされた。 不敵な笑みを浮かべて大剣を振りかぶったダフニスがユナめがけてヘヴンスディバイターを振り下ろした。 光牙は必死に起き上がりユナに手を伸ばした、でも、間に合わない…! 絶望を感じたその瞬間。 「積尸気冥界波!!」 「なっ!?うあ、うわぁぁぁ〜〜〜〜〜〜っ!?!?」 裂帛の気合と共に放たれた闇色の波動が光牙を掠めてダフニスを捕えて飲み込み渦を巻き、巨大な柱となって部屋全体を覆い…闇が消えた時には同時にダフニスの姿も跡形もなく消えていた。 光牙はユナに駆け寄ってその身体を抱き起した。 「ユナ、無事か!?」 「何とかね。…それより今の技は…」 「…………」 「先客がいるから誰かと思えばまた君達か。本当によく会うねぇ、これがいわゆる『腐れ縁』ってやつかな」 聞き覚えのある飄々とした口調で真っ白い部屋に入って来たのは、蟹座の黄金聖衣を纏った長い赤毛の男だった。 「…シラー!」 「それは蟹座の黄金聖衣…アテナの聖闘士に戻ったのね」 「とりあえず蟹座の聖衣は僕を認めてくれたようだね。ただ、アテナの承認はまだ得てないから、まだ『自称』アテナの聖闘士ってところさ」 相変わらず人を小馬鹿にした口調だったが、光牙とユナは柔らかく微笑んだ。二人がシラーと接した時間は短かったが、彼の表情や纏う小宇宙が別人のように変わっている事ははっきりと分かったからだ。彼はきっと、自分の心に決着をつけて進むべき道を見つけたのだろう。 ユナはわざと怒ったような顔をしてシラーを見上げた。 「あんな奴、私ひとりでも倒せたのに。…でも一応、『助けてくれてありがとう』と言うべきなのかしら」 「礼には及ばないよ。君には借りがあるからね、貸し借りをチャラにしただけさ。君達風に言うなら『勘違いするなよ、君を助けた訳じゃない』って奴だ」 「じゃあアンタ、何しにここに来たんだよ?怪我が治ったなら真っ先に聖域に行ってアテナに黄金聖闘士として認めてもらうべきじゃないのか?」 「僕も最初はそう思ったんだけどねぇ。一度ならず二度もアテナに敵対した僕が手ぶらで聖域に行って『アテナの聖闘士に戻ります』と言ったところですんなり 『はいそうですか』って訳にはいかないだろ?アテナの元に戻る意思の証拠になるような手土産を持って行った方が良いだろうと思ってね」 「手土産?」 「そう。この拠点を守るパラサイトの首なんて、手土産に最適だとは思わないかい?」 「そこは同意だけどさ、冥界に送っちゃったら首を持って行くも何もないじゃないか。まぁ、アンタがここの守護者を倒した事は俺とユナが証言してやるけど」 「ん?何を言ってるの、君?」 光牙の疑問に、シラーはあからさまに呆れた目になった。 「まさかさっきの二流がこの拠点の守護者だとでも思ってたわけ?」 「は?」 「え?」 「本当に君達は馬鹿正直…ああいや、甘くてピュアだねぇ。ほっとけば幻覚の迷宮で衰弱死する雑魚を殺すために自ら出陣するボスがいると思うかい?ボスを倒したいならこっちから乗り込まなきゃ」 「雑魚って…」 「言われてみれば、ダフニスが消えたのに幻覚は消えていないわ。シラーの言う通り、この迷宮の真の守護者は別にいるのよ」 ユナに言われて幻覚が消えていない事に気付いた光牙は、ムスッとした顔でシラーを睨んだ。 「じゃあアンタはボスが誰でどこにいるのか知ってるんだな?」 「勿論。僕はここの守護者に縁と借りがあるからね」 「縁と借り?」 「それって、どういう…」 二人の問いかけには答えないままシラーはさっさと歩きだして、光牙とユナは顔を見合わせ、意を決したように彼を追って歩き出した。 ユナと光牙がついてくる事など意に介する風もないシラーは、真っ白い部屋に三つある出口のひとつを迷う様子もなく選び、石畳と柱の廊下を通り、迷宮の奥へ奥へと進んで行った。 …無限にコピーされたような廊下と部屋を幾つか抜けて歩く事しばし。 今まで通って来た部屋とは僅かながら違う部屋に出て、光牙とユナは安堵の溜息をついた。 シラーが足を止めた部屋は今まで通って来た部屋より一回りほど大きく、何よりも大きな相違点は、部屋のつきあたりに下に続く階段があることだった。 「よし!守護者がいるのはあの先だな!早速ぶっ飛ばしてやるぜ!」 「あ、ペガサス…」 ドドドドドドッ!! 勇んで光牙が下に続く階段に駆け寄った途端、天井から無数の槍が落ちて来た。 「うわぁっ!?」 「多分トラップが仕掛けられてるから迂闊に踏み込むのは危ないよって言おうとしたのに…せっかちだねぇ、君は。『急いては事をし損じる』って諺、知ってる?」 「そう言う大事なことは最初に教えてくれよ!運が悪かったら今頃俺は串刺しだぜ!」 「…『運が悪かったら』か」 シラーは口元に皮肉な笑みを浮かべてちらりとユナを見た。 「…以前、アクィラの彼女には話したね。『この世は弱肉強食だ』って」 「………?」 「力の無い者、油断する者は死に、力ある者は生き残る。青銅も黄金も聖闘士もパラサイトも関係ない。皆同じ『弱肉強食』という天秤の上に乗っているんだ。 それはいつ何時も変わる事のない、実にシンプルな世界の真理。そして、人間の努力ではどうしようもない『運』もまた力のひとつ。戦う力は弱くとも、運が強 ければ生き残れる。運の良さも立派な力だって事、よく覚えておくと良いよ。極限の状況で最後に明暗を分けるのは運だからね」 「え?あ…ああ…。…………」 「ねぇシラー。どうして今このタイミングでそんな話をするの?なんて言うか…まるで、その、遺言みたいで縁起でもないわよ」 「さっき言っただろう?『手ぶらでアテナの元に行く訳にもいかないから、この拠点を守るパラサイトの首でも持って行こうかと思う』って」 真剣なユナの問いに相変わらずの飄々さでさらりと答えたシラーは、口元に笑みを浮かべたまま真っ白いだけの壁に油断の無い眼を向けた。 「いつまでコソコソ隠れてるつもりなのかな?一級パラサイト『 コルセスカ・青のインプルス』のハイぺリオン」 「おいおいシラー。『コソコソ隠れてる』なんて人聞きの悪い事言わないでくれよ」 「!!」 壁が歪んで扉のように開き…いや、光牙とユナが壁だと思っていたのは幻覚だったのか…巨大な長槍を持った青白い髪の男が姿を現した。 その長髪の『好青年』にはユナも光牙も見覚えがあった。パラスの刺客として二人を襲って来たシラーを背後から不意打ちして始末しようとした、『時間外労働はしない主義』のパラサイトだ。 男は茶目っ気すら漂わせる顔で苦笑して見せた。 「それからさぁ、何で俺のフルネーム呼んじゃう訳?カッコよく名乗りを上げて登場したかったのに台無しじゃないか」 「ああ失敬。君の事だから『雑魚に名乗る名前は無い』って言うかなと思ってね。気を利かせたつもりだったんだけど、余計なお世話になっちゃったみたいだねぇ。…で、改めて聞くけど、どうして僕が呼ぶまで姿を見せなかったのかな?」 「お前の邪魔をしちゃ悪いなと思ったからだよ。聞けばその小僧、神殺しのペガサスらしいじゃないか。そいつの首を取って来てパラス様に献上すれば、この間の任務失敗もチャラにしてもらえるだろ?」 「なるほど。つまり君は、僕がコイツらを騙して首を取るために、神殺しの天馬星座の首を土産にパラスの元に戻るために、アテナ側に付いた演技をしていると睨んで気を利かせてくれたわけだ」 「そういうこと。自分で手を下さずにトラップで小僧を殺そうとするのはナイスアイデアだったのに、惜しかったなぁ。ま、運なんて不確かなものに頼るより自分に頼った方が安全確実だぜ。ほら、これ使えよ!」 ハイぺリオンはあくまでも人の良い笑みを浮かべたまま虚空から大鎌を掴み出してシラーに差し出した。それは以前、光牙とユナを襲って来た時にシラーが持っていた『万死ヲ刻ム影』だった。 光牙とユナが固唾を飲んで見守る前で、シラーは微かに唇に笑みを浮かべた。 「君の気持ちだけ有難く受け取っておくよ。聖闘士は武器の使用を禁じられてるんだ。これからアテナに聖闘士として認められに行こうって僕が、いきなり掟を破るわけにはいかないよ。証人が二人もいるしねぇ」 「……………」 シラーの返答にハイぺリオンの顔から笑みが消えた。 「お前、本気でアテナの元に出戻るつもりなのか」 「出戻るなんて人聞きが悪い。基本に立ち返ると言って欲しいな」 「お前と言葉遊びをする気はない。最後にもう一度聞くぞ、シラー。パラス様はいよいよ美しく成長なされた。お前の妹が生きていれば今頃はきっとこんな姿に なっていただろうと思うほどにな。そのパラス様は『シラーはアテナの聖闘士と戦って倒されたそうだけど、無事でいるのかしら』と今もお前を気にかけておい でだ。それでもお前はアテナに与し、パラス様に敵対すると言うのか?」 「…妹が生きていれば…?」 「じゃあ、貴鬼さんが言ってた『シラーの大切な人』って…」 「…………」 ハイぺリオンの言葉に目を伏せたシラーは、胸が痛くなるような笑みを浮かべて顔を上げた。 「僕の妹はとっくの昔に戦災で死んだよ。だからパラスは僕の妹じゃない。他人とは思えないほど似ていても、生き写しでも、パラスは僕の妹とは何の関わりも ない別人なんだ。全く無関係の別人なんだよ、ハイぺリオン。僕に残っているのは妹との約束だけ。僕はやっと、その当たり前の事実を受け入れることが出来たんだ。だから僕は今、蟹座の黄金聖衣 を着て君の前にいる」 「…なるほど」 ガラン… 大鎌を無造作に投げ捨てたハイぺリオンは、自身の長槍『青のインプルス』をシラーの眼前に付きつけた。 「俺、お前の事は結構気に入ってたんだぜ。打算で動いてるのかと思えば変なとこでロマンチストで何か憎めないところもあったしさ。だからお前が裏切りかけ た時はマジで止めに入ったし、パラス様には『シラーは青銅相手に油断して倒されたから置いて来た』としか報告してない。お前が戻って来るつもりならタイタ ンにかけあってやるつもりだったんだけどな」 「後ろから不意打するような奴が『マジで止めに入った』とか良く言うぜ!」 「一流同士の戦いに三下が首突っ込んでくるもんじゃないぜ?空気読めねぇ雑魚はとっとと失せな!」 「何だと!?」 「光牙!」 ハイぺリオンの言葉に眉を吊り上げ前に出ようとした光牙の腕をユナが引いた。 「これはシラーの戦いよ。聖闘士の戦いは一対一がルール、部外者の私達が割り込んではいけないわ。そもそも、二級パラサイトにも苦戦した私達がこの場に残っても足手まといになるだけよ。先を急ぎましょう」 「…………、…………」 「アクィラの彼女の言う通りだよ、ペガサス。ここは僕に任せて先に行きなよ」 ユナの言葉に反論の余地は無く、光牙は不満そうにしながら渋々振りあげかけた拳を降ろしてシラーに目を向けた。 「…シラー。そんだけカッコつけといて負けたりすんなよ」 「君に言われずともそのつもりさ。そっちこそ、つまらないトラップで死んだりしないでくれよ。僕の『功績』の証人がいなくなっては困るからね」 「あなたと一緒に聖域に戻った時は、話を三割増しにして報告してあげるわ」 「期待してるよ」 光牙とユナは力強い笑みを見せると躊躇わずに下に向かう階段を降りて行った。 横目で二人を見送ったハイぺリオンはニヤリと笑ってシラーを見た。 「何だかお前の死亡フラグを立てるような会話だったな」 「そうだね、自分でもそう思うよ。『ここは任せて先に行け』なんてお約束過ぎるセリフだよねぇ」 「一度ならず二度も冥界の入口から戻って来たお前が言っても説得力が無いけどな。でも心配はいらないぜ。一時とは言え仲間だったよしみだ、この俺自らの手で今度こそお前を冥界に叩き落としてやるからな。いわゆる三度目の正直って奴だ」 「…君まで死亡フラグを立ててどうするのさ」 「ハハッ。俺はお前と違って言葉遊びなんて信じない。信じるのはただ己の力だけだぜ」 「奇遇だねぇ、僕も同じだよ。僕が信じるのも力だけさ。どんなに策を弄しても、最後に勝って生き残るのは力の強い者だ」 ハイぺリオンは青のインプルスを構え、シラーは途中で倒して来た雑兵パラサイトの死体を呼び出した。 …彼らが信ずるものは『力』だけ。 自分自身の戦う力こそが全てだと信じるハイぺリオンと、言葉や偶然にも力があると信じるシラー。 アテナの黄金聖闘士とパラスの一級パラサイトを乗せた『弱肉強食』と言う天秤はより力ある方に傾き勝利をもたらす。 ――勝利の女神を微笑ませ、天秤を己に傾けさせる戦いが始まった。 |
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光牙とユナが潜入している迷宮は「.hack」の和風のダンジョンをイメージしました。『正しいルートを通らないと永遠に堂々めぐりするダンジョン』は
RPGのお約束ですよね!シラーさんが迷わずに正解ルートを通ってるのは、ハイぺリオンと組んでた時にこの迷宮を訪れた事があるからじゃないかなと思いま
す。 運の良さと弱肉強食を絡めた理論はハガレンでブリッグズの皆さんが言ってたのを拝借しました。本当、シラーさんもアームストロング少将みたいな主張をしてたらカッコ良かったのになぁ。 最後のエピはまた苦しみまくりました。光牙+ユナが敵に襲われてピンチ!のところに積尸気冥界波をぶちかましながらシラーさんが出て来て、隠れて様子を 見ているハイぺリオンを引っ張り出して対決…という流れは決まっていたのですが、ハイぺリオン登場後のシラーさんと彼の会話は悩みに悩みました。「光牙と ユナを殺して、その首を手土産にパラスの元に戻れ」と唆すハイぺリオンと、「自分はアテナの聖闘士になるからパラスの元には戻らない」と拒否するシラーさ んはどうしても入れたかったのですが、裏切りかけたシラーさんを本気で殺そうとした奴が「自分達のところに戻れ」なんて言う?と脳内突っ込みもあり、色々と悩んでこんな感じに。 ハイぺリオンがシラーさんに「死に損ないのお前など俺の相手ではない」と言って、それを聞いたシラーさんが笑いだして、「僕も彼ら(光牙とユナ)を『死 に損ない』と舐めてかかって逆転されたのを思い出してね。君、敗北フラグ立てちゃったねぇ」と返してハイぺリオンマジギレとか、とにかくハイぺリオン君の キャラが固まらずに苦しみました。ハイぺリオンは性格が悪い訳ではないけど、頭の螺子がぶっ飛んでる気まぐれ君だと思って頂ければ。 光牙に対して「空気読め」と言ってるのは、「大ボスの自分がシラーに気を取られた振りをしてお前達をスルーしてるんだからさっさと先に行けよ、もっとし たたかになれよボケ」的な意味です。ユナはハイぺリオンの「配慮」に気付いていますが光牙は気付いてなかったので、シラーさんが空気を読んで「ここは任せ て先 に行け」と言ったわけです。 そしてシラーさんは自虐的に「自分に死亡フラグが立った」と言っていますが、生きて帰れない覚悟はした上でハイぺリオンとの対決に挑んでいます。パラス に助けられて妹のことを鮮明に思いだし、ハイぺリオンに殺されかけた後に貴鬼に諭されたことで、いつの間にか目的と手段が入れ換わっていた自分に気付き、 色々な意味で「原点回帰」しようと決意した…的な背景を考えています。自分の目的は「争いの無い平和な世界を作る事」で、「自分が生きる事」は手段にすぎ ない。「自分が生きる」という手段を捨てることで「争いの無い平和な世界を作る事」が出来るならそれで自分の目的は達成できるじゃないか…と自分の気持ち にケリをつけたのではないかなと思っています。 この話の最後は、「迷宮の奥に降りて行った光牙とユナがハイぺリオンとシラーの小宇宙が消えた事に気付き、それと同時に迷宮の罠が消える」と言うのを考 えていました。で、シラーさんを心配して戻ろうとするユナと、「一級パラサイトに『往生際が悪い』だの『生き汚い』だの言われて二度も死の淵から帰って来 たあいつがこの程度で死ぬはずない。俺達が戻った時に姿が見えなくても、きっとまた人を馬鹿にしたあの口調で『久しぶりだねぇ』とか言いながらひょっこり 帰って来るさ」と言って先に進む光牙…と言うのを考えていたのですが、上手く落ちなかったので没に。 キャラ設定とか。 ハイぺリオン 外見のイメージは「.hack//G.U.」の好青年クーン。名前は、他のパラサイト同様土星の衛星からとりました。私が昔好きだった「無限のリヴァイ アス」というアニメがありまして、このアニメは人類は太陽系のあらゆる惑星に住んでいる、という世界観でした。このアニメで私が一番好きだったキャラ がハイぺリオン出身という設定だったので、それに絡んで色々と設定を練りました。パラサイトのハイぺリオンが使っている槍の名前『青のインプルス』は、リ ヴァイアスの作中で惑星ハイぺリオンを破壊した戦艦の名前です。この戦艦の武器がスクリューと言うかドリルと言うか、回転・旋回しつつ対象を破壊すると言 うものだったので、「じゃあハイぺリオンの武器は先端が螺旋になったものが良いな。だったら槍かな?」という安易な発想でハイぺリオンの武器は槍に決定。 「先端が螺旋になった槍を持ったキャラ」で真っ先に浮かんだのが「.hack」のクーンだったので、そこで外見のイメージが固定。シラーさんの「万死ヲ刻 ム影」同様、ハイぺリオンの得物もゲーム内の武器の名前にしようかなと思ったのですが、「静カナル翠ノ楽園」という、余り敵らしくない名前だったのでそれは没に。 そしてもうひとつの二つ名「コルセスカ」ですが、これは槍の種類(カテゴリ)を指す名前です。「ハルバード」「コルセスカ」が一般的な先が三つ又に分か れた槍の総称で(ポセイドンの槍もこれですね)、「ランス」が先端が方錐形になった槍(ドラクエのホーリーランスとか)、「ジャベリン」が投擲用の槍のカ テゴリ名なんだそうです。ハルバードとコルセスカは厳密には違うらしいのですが、良く似ているので、コルセスカという呼称はほとんど使われず専らハルバー ドと呼ばれるんだとか。あと、ハイぺリオンが持ってる槍は先端が螺旋状なのでカテゴリ的にはコルセスカではなくランスになると思うのですが、「ランス・青 のインプルスのハイぺリオン」では語呂が悪い気がしたので「コルセスカ」にしました。 後日、パラサイト四天王の一人が『ハイペリオン』と判明して焦ったのも懐かしい思い出。 ダフニス 光牙とユナを襲ってくるチョイ役パラサイトにも名前があった方が良いかな、と思って急遽作りました。外見のイメージは決めてませんがきっとパワータイプ の脳筋君だと思います。ダフニスも土星の衛星の名前です。ヘビーソードは両手で持つ無駄に馬鹿でかい剣のカテゴリ名です…多分。有名どころではFF7のク ラウドが持ってるような武器。「ヘヴンスディバイター」とは、私が昔好きだったネトゲに出て来るヘビーソードの名前です。見た目がカッコよくて大好きでし た。 二期でシラー復帰があるなら… 最終的な立ち位置がどうであれ、再登場一発目は敵組織所属というのがお約束でしょう…と言う事で予想色々。 生きてた理由 ・特に説明なし(蟹座だからこれでNP) ・「地獄から戻って来たよ」(蟹座だからry) ・「パラス様の偉大なお力で救われたのさ」(蟹座ry) ・池から這い出してどさくさで逃げ出したところをパラサイトに拾われた ・池から這い出して倒れていたところを空間移動技でやって来たパラドクスに拾われた(パラドクスがパラス側、あるいは第三勢力になるならこの線が濃厚かと思ったのですが、OP見る限り彼女もアテナ側のようですね…) パラサイトとして出て来た時の対戦相手が… ・ユナ ユナに和解の意思がある→生存の道も見えて来る。それが無理でも以前のような無様な散り方は無いか? ユナに和解の意思が無く「今度こそ息の根止めてやる!」→死亡フラグ。 ・光牙or星矢 「立てシラー!本物の蟹みたいにあぶく吹くまでやってやる!」 ・貴鬼 必殺技一発食らって撤退。羅喜に手を出したら死亡ルート。羅喜を巻き込まない配慮を見せれば味方化の可能性も。 ・ハービンジャーor玄武 戦った後に捕虜として掴まる→ウヤムヤと仲間入りもアリかもしれない。拘束された後に逃げ出したら死亡フラグ。 軽く戦って撤退→判断保留 ハービンシャーor玄武を倒す→対戦相手の息の根を止めてれば死亡フラグ。倒された方が生きてれば保留だが死亡退場ルートは避けられないか? 相討ち→玄武の亢龍覇で相討ちなら最後の瞬間に改心するかも ・フドウ 「永遠の命を得た人間など、このフドウは聞いた事が無いが…それは私の修行が足りないせいなのかな?」「え?」 ・パラドクス 愛のパラドクスは圧倒するが、憎しみになった途端形勢逆転。ファイナルディスティネーションで心を折られて戦線離脱。終盤に復帰するかもしれない。 ・ミケーネ(ミケが生存かつアテナ側だった場合) この対戦カード自体が考えにくいが、会話の内容次第。アテナについたミケに一定以上の理解を示せば名誉挽回も有りうるが、バカにしたら死亡フラグ。 パラサイトとして出て来た時の相棒が… ・アモール 意気投合名コンビになるかギスギス迷コンビになるか全く想像がつかない。アモールが完全パラス側だった場合、それに同調するか反目するかでシラーの命運は分かれそう。 ・時貞 性格的に水と油な印象だが、予想外の化学反応が起きるか?時貞の真意がアテナ側かパラス側か、そしてシラーが時貞に同調か反目かで明暗が分かれそう。 ・イオニア イオニアの真意が「アテナの為にあえて逆賊となろう」で、それに同意してるなら名誉挽回ルート。「何を言ってるんだこの耄碌ジジイ」だったら色々とまずい。 ・ソニア そもそもソニアがパラス側にいる理由が思いつかないが、記憶を消されてるとか人質に取られてるだとかした場合。エデンと協力するとかソニアを気遣うなら名誉挽回ルート。「利用してやる」だったら末路はお察し。 ・ミケーネ ミケがパラスに協力するとしたらエデンかソニア絡みだと思うので、そこに理解を示せば名誉回復ルート。馬鹿にしたらお察し。 ・パラドクス 女王様に振り回される執事。何だかんだで彼女に引きずられてアテナ側に戻ってきそう。 コンビではなくトリオだった場合のメンバーが… ・イオニア+時貞 パライストラの学園長イオニアと、パライストラの学生だった可能性のある時貞+シラーのトリオ。一応「アテナ畑の出身者」と後付けが出来る唯一の組み合わ せ。イオニアのポジが無印のサガもしくはシオンパターンに入れば名誉回復ルート。イオニアが青銅達を相手に「うろたえるな小僧!!」をやってくれれば完 璧。アテナエクスクラメーションもやれる。アテナ〜を撃ちあう相手が星矢・貴鬼・玄武の漢字トリオだと負け確定だが、ハビ・パラ・フドウのカタカナトリオ ならいい勝負するかも。 ・アモール+時貞 水属性トリオ。時貞がストレスで胃がキリキリしてるところしか想像できない。チームワークとは無縁そうだが、三人の意思が何らかの目的で統一されていれば 予想外の連係プレーを見せるか?アテナエクスクラメーションは水属性三人組だけに大洪水を起こす。ギリシア神話のパラスはポセイドンの孫だからイメージ的にも合 う。 ・アモール+ソニア(orミケーネ) アモールとソニア(orミケーネ)は仲が悪そうなので、シラーがどちらにつくかで明暗が分かれそう。ソニア(orミケーネ)につくと言った途端にアモールに粛清されるかもしれない、シラー的には最悪に近いチーム。 ・パラドクス+ソニア 両手に花、というかガールズチームに見える。ぶっちゃけ出オチだが、シラーが女性二人を後ろに庇って前線に出る姿勢を見せれば名誉回復行けるか?お嬢様と女王様に顎で使われてればそれはそれで美味しい。 |