虚構の時
…天秤座編…
EPISODE 1


 2012年12月初旬。
 蟹座の黄金聖闘士シラーは、与えられた任務を遂行するため南半球に位置する某国を訪れていた。12月に夏が訪れるこの国の空は青く澄み渡り、太陽は燦々と輝いて黄金聖衣を煌めかせ、森林の空気は清々しく澄んでいる。
 シラーは太陽を見上げてスティールブルーの目を眇めた。

(良い天気だ…何のためにここに来たのか忘れてしまいそうだよ。任務なんてさっさと済ませてバカンスでもしたい気分だね)

 鬱蒼と生い茂る密林の中にぽっかりと空いた空間には五老峰を思わせる巨大な滝があり、その滝壺の真上に大きくせり出した断崖絶壁の先端に彼はいた。常人なら足がすくみそ うな場所なのに、まるで安楽椅子に腰かけているような気楽さで崖っぷちに座っている。脚の上に乗せたタブレットを軽く叩くと、画面に彼が今いる場所とその周辺の 地図が映し出 された。その地図にはY軸とX軸に線が引かれ数字が割り振られていて、まるでゲームのマップのようだった。そのマップを移動する光 点をざっと眺め、シラーは光点の一つを叩いた。即座に開くメッセージ送信欄に『2班、予定ルートから外れているよ。状況報告を』と入力して送信する。
 …十秒もしないうちに耳に掛けた通信機に連絡が入った。

『こちら2班。敵と接触、交戦中』
「交戦中?その割には高速で移動しているようだけど。敵を追ってるの?敵に追われてるの?」
『追っています』

 シラーは2班の光点が移動する先を見た。現時点で彼らがいるのは比較的見通しの良い平原だが、このまま敵を追えば視界の悪い密林の中へと入って行くことになる。
 森の中はトラップだらけなのに、こんな分かり易い誘導に引っかかるなんて…と内心で溜息を吐きつつシラーは口を開いた。

「敵の行動は罠の可能性がある。本来のルートに戻って、それから今の行動をメールで報告。復唱せよ」
『敵の行動は罠の可能性があるので、本来のルートに戻り、今の行動をメールで報告します』
「OK」

 2班、減点。通信を切ったシラーは『成績表』にマイナスを入力した。
 …この日のシラーの任務はパライストラ学園の学生達の『卒業試験の監督官』だった。聖闘士養成学校パライストラに所属する学生には聖衣が与えられるが、厳密には『貸与』という形を取っている。学校の授業や模擬戦でどんなにいい成績を出 しても、実戦で使い物にならない生徒は正式な聖闘士にはなれないためだ。学園内で優秀な成績を出した生徒は黄金聖闘士の指揮下で実戦任務をこなす『卒業試 験』を12回受け、その成績を勘案して合格が出て初めて正式な聖闘士になり聖域の然るべき場所に配属される。卒業試験の成績次第で配属先や誰に師事できる かも変わって来るので、試験を受ける方は真剣そのものだ。

(そう言えば、僕の死を嗅ぎわける能力が完全に目覚めたのは卒業試験がきっかけだったっけ。…さて、今回の試験では蟹座の後継者になり得る学生は現れるかな?)

 そんな事を考えながらシラーはマップの光点の動きを追う作業に戻った。




 …良くも悪くも伝統的な慣習やしきたりが色濃く残る聖域に於いては、若い聖闘士でも(幼い頃から聖域の価値観の中で暮らしているので)時代遅れな考え 方をする者が少なくない。そんな中で、十代後半になってから聖闘士になったシラーの指揮の取り方は型破りでひときわ異彩を放っていた。
 小宇宙…即ち心の力を燃やして戦う聖闘士でありながら、彼は根性論や精神論を『確実性に乏しく非合理的。理詰めで対応できなった時の最後の悪足掻き』と切り捨て る。
 理論と合理性を重視する彼は、討伐対象となった敵対勢力の情報は任務に赴く前にあらゆる手段を使って徹底的に調査する。リーダーが神話の登場人物を名乗っていれば、オリジナルの神話 からそれをモチーフにした映画やゲームの設定まで徹底的に、だ。そうして集めた膨大なデータは任務に赴く聖闘士全てに渡して目を通すように指示を出 す。『敵の行動を読むヒントが必ずそこにある』と言うのが彼の持論だ。
 また、任務に同行する聖闘士には携帯やタブレットと通信機器と発信機を持たせるのがシラーのやり方だった。各端末に討伐対象が潜伏している地域の地図 データを座標付きで入れておき、任務中に得られた情報は随時更新して皆が情報を共有できるようにした。更に、諸々の指示や命令を伝える手段も小宇宙のテレ パシーではなくメールや通信機が基本だ。『部下の位置を大まかに把握するだけなら発信機を使った方が手っ取り早い。口で言った事はテンパると忘れたり 覚え間違えたりするし、言った言わないのトラブルも起きるから文字に残る手段で行う。それに小宇宙のテレパシーは小宇宙に目覚めてる敵には簡単に盗聴され るから、機械の方が逆に安全』というのがその理由だった。
 当初こそ『デジタル機器に頼って任務をこなす聖闘士など前代未聞』と冷笑されたシラーのやり方は抜群の任務成功率という数字になって現れ、その動かぬ現 実は聖域の頭の固いうるさ方も黙らざるを得なかった。彼に倣ってデジタル機器を導入しようとした聖闘士もいたが、リアルタイムで変化する状況を正 確に把握し適切な指示をメールで出す事は想像以上に難しく、シラー流のやり方に挑戦して成功した者は一人もいなかったので、『伝統に従わない黄金が蟹座一人なら目を瞑ろう』と黙認される形となった。そうしてシラーは『誰にも出来ない 事を簡単にやってのける型破りな黄金聖闘士』として一目置かれるようになったのである。




 …タブレットを操作して状況確認と指示出しをしていると、不意にシラーの頬に異物が触れた。視線だけを動かして異物の正体が黄色い花だと言う事を確認すると、彼の頭上から声が降ってきた。

「黄金聖闘士ともあろう者が不用心だな。俺じゃなかったら首が落とされてるぞ」
「…仲間と敵の小宇宙も区別できない僕じゃないよ。そっちこそ変なことしないで普通に声をかけてくれればいいじゃないか」
「声を掛けても、滝の音で聞こえないかと思ってな」

 声の主…天秤座の玄武は、シラーの頬に当てた花の一枝を肩に乗せてフッと笑った。彼は、『シラーの補佐』と言う肩書で今回の任務に同行している。
 タブレットから顔を上げたシラーは、玄武が持っている花をスマホで撮影してデータ解析を開始した。

「…で、どうだった?」
「密林の中のあちこちにこの花があった。パッと見た時は自生しているように見えたが、良く見ると木の枝や 地面に巧妙に挿してあった。多分、何かの目印なんだろうな。それから、敵が俺の様子を伺ってる雰囲気はあったが仕掛けて来なかったから、言わ れた通り無視して来たぜ」
「ふむ…確かに密林に自生する植物ではないね。君の言う通り何かの目印なんだろう。じゃあ、花があった場所のデータを僕の端末に送信して。あ、敵の気配を感じた場所もね」
「分かった」

 自分用のタブレットを慣れた手つきで操作している玄武を視界の端に捕えつつ、シラーは今までに集めたデータと地図を照らし合わせて分析を始めた。耳に掛けた通 信機からは、時折『4班、敵と接触。交戦に入ります』『敵撤退。これから報告メールを送ります』という報告が入って来る。

(敵が縄張りにしているこの森林には神殿跡地が複数ある。その神殿の一つが敵の本拠地、首魁もそこにいるだろう。だが他の神殿は恐らくダミー兼トラップ、 迂闊に近づけば敵の罠にはまって動けなくなる。かと言って慎重にひとつずつ神殿を調べていては、その隙に敵に逃げられるか襲われるのが目に見えている。 『本命』がどこなのかは敵の出現位置や動きから大体目星がついて来たけど、最後の決め手が欲しいところだな)

 玄武からのデータを分析すれば敵が本拠地にしている神殿跡地を絞り込めるだろう。絞り込んだ後は敵を燻り出して倒すだけだが、首魁は厄介な能力を持っている可能性があるから…。
 タブレットを見つめながらシラーが作戦を練っていると、傍らに置いてあった携帯が鳴りだした。
 デデデン、デデデン、デデデデーンデンデン、デデデン、デデデン、デデデデーンデンデン♪
 死の神タナトスのデビュー曲『DeadendGame』のイントロに、タブレットを操作していた玄武が振り返った。
 
「ん?この着メロは、確か…」
「タナトス様だ!」

 敬愛する死の神からの電話より優先すべきものなど何もない。シラーは即座に携帯を掴んで通話ボタンを押した。
 
「はい、シラーです!」
『…………』

 勢い込んで電話を取ったが相手は沈黙している。ひょっとして間違い電話だったのだろうか…と内心微かに落胆しつつ、シラーは相手の名前を呼んだ。

「タナトス様?」
『…ああ、サガが『シラーは任務中ですので電話が繋がらなくてもご容赦を』と言っていたのでな、こんなにすぐお前が出るとは思わなくて驚いていた。任務はもう終わったのか?』
「現在進行形ですよ。でも、学生の実戦訓練を引率する程度の簡単な任務ですから、タナトス様のお話を伺いながら片手間でできますので問題ありません!あ、イヤホンマイクを繋ぐので少々お待ちを」
『そうか』

 間違い電話でなかったことに安堵しつつ、シラーがいそいそとイヤホンマイクを携帯に繋いでいると、電話の向こうのタナトスに聞こえるように意識したとしか思えない大声で玄武が怒鳴った。

「おいシラー、何をふざけたこと言ってるんだ!黄金二人が派遣されてるとは言え、お前は今回の任務の司令官で責任者なんだぞ!片手間で指示を出して何か あったらどうするつもりだ!?タナトス神と電話してましたなんてバレたらタナトス神にまで迷惑がかかるぞ、真面目にやれ!!」
「うるさいなぁ、そんなこと君に言われなくても分かってるよ」

 敬愛する神様と語り合うなんて最高に幸せな時間を無粋な怒鳴り声で邪魔するなんて…と、シラーは電話口を押さえてあからさまに嫌な顔になった。

「片手間で指示を出しても何もなければ問題ないだろう?文句を言う暇があるならさっさとデータを送ってよ、君がデータを送ってくれれば敵の本拠地を特定して総攻撃をかけられるんだから。ほら、早く!」
「うるさいのはどっちだ。今から送るから、そんなに喚くな!」
「失礼しましたタナトス様。それで、どのようなご用件でしょう?」
「全く…どこまでタナトス様一筋何だか、お前は」

 シラーがタナトスとの会話に戻ってしまったので、玄武は盛大な溜息をついて不満の意を表明しつつ、入力したデータをシラーに宛 てて送信した。とりあえずする事がなくなった彼は、こいつは本当にタナトス神と会話しながらの片手間で問題なく指示を出せるのか見てやろうと思ってシラー の隣に歩み寄った。彼の手元を覗きこみつつ、タナトス神との会話にも聞き耳を立ててやることにする。

『お前の今月24日の予定を聞きたいのだが』
「24日の予定ですか?聖域かエルミタージュ洋菓子店でクリスマスパーティーでもやろうか程度の話は出ていますが、はっきりした事はまだ何も」
『合コンやデートの予定とかは無いのか?お前ならあちこちから声がかかりそうだが』
「お誘いはありましたけど、応じる理由も特にないので全部お断りしていますよ」

 恐らく冗談半分だろうタナトスの質問にシラーが真面目に答えると、隣で聞き耳を立てている玄武があからさまに顔をしかめて睨んで見せた。
 今は忙しいから、君の行動に一々突っ込んであげる余裕はないよ。
 目線で伝えつつ、シラーは玄武が送ってきたデータを取りこんで今まで分析していたデータと地図上で重ね合わせた。敵が襲って来た位置、撤退していった方向、目印らしき花があった場所、敵が潜伏していた場所…それらを見れば敵の本拠地が絞り込める。
 …タナトスが喉の奥で微かに笑う気配の後、声が聞こえた。

『前置きが長くなったな。ここからが本題なのだが…結論から先に言おう。24日のイブだが、朝から晩まで俺の遊びに付き合え』
「畏まりました、タナトス様。では24日はそのように予定を入れておきます」

 シラーは迷うことなく即答した。彼にとって何よりも優先すべきは『命の恩人』タナトスであり、シラーは死の神に絶対の恭順を誓っている。タナトスの誘いと黄金聖闘士の任務が重なった ら、優先するのはタナトスの誘いの方、という徹底ぶりだった。余りのブレの無さにアテナや教皇も呆れるのを通り越して感心し、『タナ トス神との良好な関係を維持するのは聖域にも大きなメリットがある』と言ってシラーの行動を容認しているのだ(無論、動かせない任務がある時は事前にタナトスに根回しをしているが)。
 即座に了解の言葉が返ってきたことで機嫌が麗しくなったらしいタナトスが言葉を続けた。

『お前の予定を押さえたことで俺の用件の半分は済んだのだが、残り半分も今聞いておくか?遊びの内容に関することだが』
「伺います。準備する物事があれば早い方が良いでしょうし」
『実はな、今日『TheWorld』の公式サイトでクリスマスイベントの告知が出されたのだ』

 タナトスの声は楽しそうに弾んでいる。
 その声に思わず笑みを浮かべながら、シラーは片手でタブレットを操作しつつ片手でスマホを操作してオンラインゲーム『TheWorld』の公式サイトに アクセスした。トップページから『クリスマスイベント』のページにアクセスすると、クリスマス限定で出現するキャラクターやアイテム、ボス敵の紹介ページ が開いた。

『その告知によると、クリスマス限定のボスが登場するらしい。このような面白いイベント、楽しまない手はあるまい?』
「公式サイトの告知…クリスマス限定ボスは…こいつですか、『甦ル最後ノ邪神・コルベニク』。出現ダンジョンに入る条件がキャラクターレベル80以上と言 う事は相当な強敵ですね。しかも最大討伐人数がたったの90人とは、少数精鋭で挑んで来いと言うことですか。確かにこれは倒し甲斐があって面白そうです ね」

 スマホの画面でクリスマスボスの情報を確認していると、玄武がわざとらしいジト目でシラーを見て苛々と言った。

「おい大将。遊びの相談もいいが、任務の方もやってくれないか?一体いつになったら総攻撃を仕掛けるんだ?」
「今から!指示はメールで送る!」

 通話口を押さえて早口で言い返し、シラーはタナトスの話を聞きながらタブレットを操作してメール送信画面を開いた。

『その通りだ。クリスマスボスのコルベニクとやらが強敵なのは間違いない故、主催の俺がパーティーリーダーとの連携を緊密に確実に取るためにも、俺とリア ルで会話をしながらゲームをプレイできる者にリーダーを任せようと思ってな、お前に声をかけたと言う訳だ。お前なら未知の敵が相手でもパーティーリーダー として統率を執れるであろう?』
「ももももも勿論です!タナトス様にそう思って頂けるなんて、光栄です!」

 タナトスとの会話のキャッチボールをしながら、シラーの目はタブレットの情報を追って、両手は玄武への指示メールを打つためにせわしなく動い ている。メールを打ち終わった彼は送信ボタンを押して、『送ったよ』の意思表示で玄武のタブレットを指差した。
 本当にお喋りの片手間で指示出しするのか…と送信されたメールを開いた玄武は、びっしりと並んだ文字列に目を丸くした。

『敵の本拠地:X軸24、Y軸70に位置する神殿跡地Bでほぼ間違いない。恐らく首魁もそこにいる。
君の行動:出来るだけ敵に見つからないようにして(見つかった時は可能な限り動きを封じて)B神殿に向かい、宣戦布告と敵の炙り出しを兼ねて盛大にドカンと攻撃を入れてくれ。白銀や青銅にはB神殿を包囲する形で移動するよう指示を出しておく。
神殿を攻撃した後:まずは敵勢力の首魁・ディルムッドを見つけることを最優先。首魁を見分けるポイントは、容姿端麗な優男・額か目の下にほくろ・槍または剣、あるいはその両方を二本ずつ持っている事。
首魁を特定した後:君が軽く戦って強さを見極め、白銀や青銅で対処できるレベルなら試験を兼ねて彼らに任せて君は学生のサポート。白銀や青銅で対処できないレベルなら学生の安全確保を最優先。どちらにせよ僕に連絡を入れる事。
補足:首魁の武器には厄介な特殊能力が付随している可能性が高い。直撃を食らわないよう細心の注意を払ってね。僕は囮を兼ねてここで待機してる。
以上』

 本当にお喋りの片手間で指示出ししたのか…と、先程と同じ事を全く違う気持ちで思いながら玄武は立ち上がった。どうせ聞いちゃいないだろうが、と思いながらその背中に声をかけた。

「じゃ、命令通り行って来る。司令官殿」
「ああ、頼りにしてる」
「…………」

 サラッと言われた言葉に玄武はわざとらしく肩をすくめ、スッと滝の前から姿を消した。


NEXT


星矢部屋
総合目次
SS・2012時代
SS・神話時代
SS・蟹座達

 クリスマスSS『祭典』前編に組み込む予定だった、シラーさん任務遂行SSです。SS『祭典』と時間軸的にリンクする話です。書けば書くほど楽しくなっ てとんでもなく話が長くなってしまったので潔く別SSにパージしました。そしてシラーさんの相棒をハビさんにするか玄武君にするか悩んで悩んで決め切れ ず、両方書いちゃえ!と思って両方書いてしまったと言う。最後のオチだけちょっと違いますが、話の流れは9割方同じです。書いてて実感したのですが、ハビ さんはシラーさんの漫才の相方としてすっかり定着した感があります。逆を言うと、当サイトのハビシラは多分子の漫才コンビな関係で固定かなと。反面、玄武 君はまだキャラが把握しきれてないところもあって流動的。このまま『仲間そのイチ』ポジなのか、ハビさんを超える親密な仲になるのか分からないところがま た楽しいです。
 タイトルは、最初は『並行』にしようと思ったのですが、字面があんまりタイトルぽくなかったので、『シラーさんの任務の敵=神話の騎士ディルムッドを名 乗っている=フィクション=幻想はもう使っちゃったので、ディルムッドを名乗る敵に対する揶揄を込めて虚構』となりました。
 さて、この話はSS『拝謁』の1年後くらいの時間軸を想定しています。どっちのSSも2012年12月と言っていますがその辺は気にしない方向でお願い します(笑)シラーさんも体調が完全に回復して、タナトスが注ぎ込んだ小宇宙の悪影響も特に見られない、と言う事で単独での任務もやってる時期です。シ ラーさんが任務で訪れている『南半球の某国』は、海が近く、ジャングルがあり、かつネット環境が整っている事とか考えるとオーストラリアかな?と思ってい ます。何で南半球かと言いますと、燦々と輝く太陽に照らされてキラキラ輝く黄金聖衣が書きたかったことと、終盤で盛大に皆が水を被るので、真冬だと洒落に ならないよなーと思ったこと、そして何となく冬より夏の方が雰囲気が陽気になるかな…と思ったからです。
 現代っ子シラーさんは部下を率いて任務に赴く時も現代っ子な戦法を取るかなと。聖闘士だったら根性論と小宇宙テレパシーで任務を遂行しそうですが、良く も悪くも『遅咲き』のシラーさんはそういう古いやり方を『理に叶ってない』と切り捨てるんじゃないかなと思ってこんな感じで。勿論、ネット環境が整ってい ない場所では小宇宙テレパシーで任務を遂行すると思いますが。マップに表示された座標で指示を出し、待ち合わせ場所を間違えないようにする、というのは、 私の遊んだことのあるネトゲではお約束の手法でした。
 シラーさんがいる滝壺は、五老峰の滝をイメージしています。童虎が座っていたような崖の先端で、足を崖下に降ろして座ってる感じ。シラーさんの属性は水 なので、水場の近くだと小宇宙を高めやすいという理由もあり、『司令官が動き回ると部下が混乱する』という理由もあってシラーさんは崖から動かず、相棒の ハビさんか玄武君に偵察とかを頼んでいます。黄金としての立場は基本的に対等ですが、今回はメイン指揮官がシラーさんでサブがハビさん玄武君なので、シ ラーさんの指示に相棒が従っています。偵察中のハビさん玄武君が敵を倒さずに来たのは、『雑魚は学生の試験を兼ねて学生に倒させたい』と言うシラーさんの 思惑があるためです。
 ハビさん・玄武君が持ってきた花はこれをイメージしました。南半球の夏(12月)に咲く花ですが、密林には自生しないそうです。