双子神2012・ 融合
EPISODE 17


 …闇空にスッと 一筋の線が走り、『目』が開いた。
 世界と世界を隔てる境界に軽く肘をついて、白い帽子を被った金髪の女が眼下に視線を向けた。
 満月が放つ青白い光が樹や花々を美しく照らしているその中を、只者ではない雰囲気の男達が足早に歩いている。
 女が盃に酒を注ぐと、満月が盃の中に映り込んだ。

(月と花を愛でながらのお酒も良いものね…)

 …神の結界に守られた建物に入って行く男達を目で追いながら、女…八雲紫は、酒を満たした盃に唇を付けた。






 マニゴルドはテーブルの上に置いた携帯を取って画面を見た。
 不在着信、なし。

「…………」

 発信履歴からタナトスの電話番号を呼び出し、発信ボタンを押す。
 ………
『おかけになった番号は電源が入っていないか、電波の入らないところにあるため、かかりません。おかけになった番号は…』
 もう嫌と言うほど聞いた、事務的な女の声。
 はぁ…。
 マニゴルドは大きく溜息をついてテーブルに突っ伏した。

(タナトス様…城戸財閥と聖域と冥界が総力を挙げて探しても未だ目撃情報のひとつも出て来ないなんざ…一体全体、どこに行っちまったんだよ…)

 なぁ…帰って来てくれよ、タナトス様。自力で帰れない場所にいるならせめて連絡を入れてくれよ、どこにいるのかさえ教えてくれれば俺が迎えに行くから。
 どこへでも迎えに行くから、だから。
 だから帰って来てくれよ、タナトス様…。
 マニゴルドは役立たずの携帯を握りしめて、耐え切れず苛々を口に出した。

「大体犯人も犯人だ、誘拐犯なら脅迫電話の一本くらいかけてきやがれっつーの!」
「無茶言うなよ、うっかり携帯に電話なんてかけたらすぐに居場所を特定されてお縄になるじゃないか」
「………」
「ほら、差し入れ」

 星矢の気負いのない声と一緒に、テーブルに突っ伏したままのマニゴルドの前に紙コップ入りのコーヒーが置かれた。
 中身を覗かなくても、香りでミルク入りのコーヒーだと分かる。

「…俺、コーヒーはブラック派だって言わなかったか?」
「疲れてる時はミルク入りの方が良いと思うぜ」
「………」

 マニゴルドはのろのろと身体を起こして、いかにもインスタントな香りを漂わせるカップに口を付けた。
 …ミルクだけじゃなくて砂糖まで入ってやがる。
 安っぽい甘さが妙に舌に美味く感じて、マニゴルドは無言のままコーヒーを啜った。
 そんな彼に、星矢は無理のない笑顔で言った。

「タナトス様は無事でいるさ」
「何でそう言い切れるんだよ」
「マニゴルドだって知ってるだろ?タナトス様はああ見えて芯の通った強い奴だ。しっかり者のヒュプノス様だって一緒なんだから、きっと大丈夫さ。…まぁ、 心配するなって言っても無理だろうけど、心配し過ぎて胃に穴が開いたりしたら逆にタナトス様を心配させちまうぞ?」
「…お前に心配されるようじゃオシマイだな」
「ん?」

 星矢に対するマニゴルドの一方的なライバル心など知らない星矢がきょとんとした時、内線電話が鳴りだした。

「はいはい…っと。もしもし、休憩室です。………!」

 内線電話を取った星矢の気配が急に緊張して、マニゴルドは何かあったかと視線を向けた。
 分かりましたと答えて電話を切った星矢が真剣な顔で振り向いた。

「サガとラダマンティスが海界から帰って来たって。後、カノンも一緒だって。すぐ会議室に戻ってくれって、沙織さんが」

 …星矢の言葉は最後まで聞かず、マニゴルドは携帯を引っ掴んで休憩室を飛び出していた。





 会議室には既に、沙織とハーデス、パンドラ、星華、そして海界に行っていたサガとラダマンティス、そしてカノンが待っていた。
 使者の二人の表情で事情を察してしまったが、とにかく詳細を聞こうとマニゴルドは席に着いた。少し遅れて星矢が会議室に戻って来たのを見て、沙織は浅く 頷いて紺色の髪の男に視線を向けた。

「では報告を、サガ」
「ハ」

 誠実に整った顔立ちの男が皆に軽く会釈して上品に口を開いた。

「結論から申し上げます。此度の双子神様の失踪事件、海界は無関係と思われます」

 やはりそうか、と諦めにも似た溜息が皆の口から洩れた。

「事件の詳細を聞いたポセイドン神は大層驚いておられましたが、その反応が演技とは思えませんでした。また、海底神殿を気の済むまで調べて良いと言われた ので、ラダマンティスと共に隅から隅まで探しましたが、おふたりの姿はありませんでした」
「…そう、ですか」
「ラダマンティス。彼の話に補足する点はあるか?」
「ございません。俺も彼と同じ感想を持ちました」

 ハーデスの問いにラダマンティスがサガをちらりと見て答えた。
 誰もそれ以上の質問をしないのを見て、沙織はカノンに目を向けた。

「…カノン。あなたはポセイドンの使者としてここに来たと言う事でしょうか」
「その通りです。…海王ポセイドンからの伝言を預かって来ました」

 マリンブルーの髪の男がひとつ頷いて皆を見回した。

「『海界、およびソロ家も総力を挙げて双子神捜索に協力することを約束する。その証として海将軍のひとりカノンを聖域に派遣する』。…俺は、双子神が無事 に保護されるまでアテナの指揮の元で動くようにと指示を受けて参りました」
「ポセイドンの協力に心より感謝します。…ではカノン、事件の詳細はその二人から聞いたと思いますが、気になる事や気が付いた事はありますか?」
「…そうですね。気になると言うか、疑問に思っている事なら」

 沙織に無言で促され、カノンはじろりとマニゴルドを見て顎をしゃくった。

「そこの、タナトス神に惚れこんでいると噂の元黄金聖闘士が双子神の誘拐を阻止できなかった理由…誰か追及したのですか?現時点では俺は納得のいく理由を 聞いていないのですが」
「それについては私が説明したはずだが」
「『誘拐犯の女が妙な技を使ってあっという間に双子神を異空間に引きずり込んだ』というアレが『納得のいく説明』なのか?サガはその説明で納得したのか? ラダも?皆も?俺はとてもじゃないが納得できないがな。仮にも黄金聖闘士なら、その『あっという間』に誘拐を阻止するなんて朝飯前じゃないのか?」

 皆が黙っているのを見て、カノンはますます眉間に皺を刻んだ。

「まさかお前達、双子神が誘拐されて一番ショック受けてるのはこの蟹座だろうから…とか変な同情して理由を追及してないのか?」
「口を慎め、カノン!」
「いーっていーって。弟さんの疑問は御尤もだし、むしろ追及してくれた方がありがてーよ、俺もイイワケしたい気分だったからな」

 マニゴルドはわざと軽い口調で手を振って、『タナトスとヒュプノスが誘拐されるのを指をくわえて眺めていた理由』を話した。
 ふたりに気付かれないように護衛をしろと命令が下っていた事、それ故に何かおかしいと思いながらギリギリまで様子を見ようと思った事、女が使った技に驚 いて一瞬反応が遅れた事、自分が止めに入った時に奇妙な空間が閉じたら双子神が大怪我をするのではないかと考えて躊躇った事、そして躊躇ったほんの数秒で ふたりは攫われてしまった事。
 淡々と理由を話したマニゴルドは、厳しい表情のまま彼を睨んでいるカノンとラダマンティスを見遣って微かに唇に笑みを浮かべた。

「何をネゴト言ってやがる、ふざけんな!って自分でも思うぜ。呆気に取られて躊躇って、地上でお預かりしている大事な神様が誘拐されるのを阻止できなかっ たなんざ…それでもアテナの聖闘士かよ。それでも黄金かよ、笑わせるんじゃねーよ。この不始末の落とし前はどうつける気なんだ、お前の首じゃすまねー ぞ!ってな」
「……………」
「……………」

 ギリ…と歯を食いしばり、凄まじい怒りの籠もった視線を無理矢理マニゴルドから逸らし、爪が食い込むほど膝を掴んで、それでも口を噤むラダマンティスを 見遣ったカノンが口を開いた時。

「私は、彼の判断は賢明で適切であったと思う」

 サガが静かに、しかしはっきりと言った。
 そんな兄の言葉を聞いたカノンはキリキリと眉を吊り上げた。

「双子神が連れ去られるのをボケッと見ていた事が『適切な判断』だと?」
「双子神が異空間に引きずり込まれるのを下手に阻止しようとしなかった事が、だ」
「こいつが止めに入ったらふたりが大怪我していたかもしれないからか?」
「いや、違う。止めに入ったら彼まで異空間に引きずり込まれて行方不明になっていた可能性が高いからだ」
「………!」

 サガの言葉に全員がハッとなった。
 双子神の誘拐を阻止しようとしたマニゴルドまで巻き込まれて行方不明になる…それは誰も思い当らなかった、そして十分に有り得た可能性だった。
 サガは皆を見回して言葉を続けた。

「私が犯人の女だったなら、昼日中の住宅街で腕に覚えのありそうな男と戦うような真似は絶対にしない。彼が誘拐を阻止しようと近づいて来たところを自分の ホームグラウンドである異空間に引きずり込み…そして邪魔にならぬ世界に放り出すだろう」
「…………」
「皆、考えてみて欲しい。アテナの名の元に地上で御身を預かっていた双子神と、アテナの命を受けて彼らの護衛にあたっていた黄金聖闘士が忽然と姿を消し、 しかもその場に冥王ハーデスが居合わせたと言う状況を。冥王が『奇妙な女が双子神に話しかけているのを見たが、トラックが通って視界を遮られ、トラックが 通り過ぎた時には誰もいなかった』と言ったところで、皆はその言葉を疑うことなく信じただろうか?双子神の行方を追うためにこのように皆が団結していただ ろうか?聖域は冥王の自作自演を疑い、冥界はマニゴルドの暴走を疑い、腹を探り合い水かけ論に時間を費やしていたのではないだろうか?」
「…………」
「無論、彼が止めに入れば誘拐を阻止できた可能性もある。しかし、その犯人がすんなりと双子神誘拐を諦めるとは思えない。誰も見ていないところで誘拐され るよりはマニゴルドの目の前で誘拐された方がマシだったとも言えるのではないだろうか」
「…冷静になってみれば確かに妙だよな」

 サガの言葉を黙って聞いていた星矢がひとりごとのように呟いた。
 皆の注目を集めた彼は、だってそうだろ?と言葉を続けた。

「この事件の犯人は、どこでもドアみたいな能力を持ってるんだよな。だったら、夜中にタナトスとヒュプノスの部屋に直接入って来て誘拐すれば、姿も見られ ないし『安全確実』だろ。ここと違って俺達の家は神の結界なんて張ってないんだからさ。何でわざわざ昼日中の住宅街で誘拐したんだ?まるで『自分が誘拐犯 だ!』ってアピールしたいみたいじゃないか」

 星矢の言葉に皆が口を噤んで考え込んだ。
 …しばしの沈黙の後、サガが沙織に目を向けて口を開いた。

「…………。犯人は愉快犯か、自己顕示欲の強い者…という可能性が高そうですね。でしたら、犯人は必ず私達にコンタクトを取って来るでしょう。いつ、誰 に、どんな形でかは分かりませんが」
「そうですね。歯痒いですが、今の私達には待つことしかできないようです」

 沙織は浅く溜息をついて、顔を上げて皆を見回した。

「…もう時間も時間ですし、続きはまた明日にしましょう。有益な情報が届いたらすぐにお知らせしますから、皆、休める時に休んでおいて下さい」

 ゆっくり休む気にはとてもなれなかったが、会議室で顔を突き合わせていても事態が好転するわけではない。
 沙織の言葉に異論の無い皆は翌日の集合時間を確認して一時解散となった。






 …何かあった時にはすぐ動きたい、という理由でハーデスとパンドラも城戸財閥の施設に泊まる事になり、冥界に帰還する理由もこれと言ってないラダマン ティスも主君と行動を共にする事になった。そして海界から派遣されてきたカノンも彼らと同じ施設に宿泊することになったので、自然な流れでふたりはカノン の部屋で酒を飲みながら此度の『誘拐事件』について話をしていた。
 しかしいくら話しあったところで犯人の正体も動機も見当がつかず、会話が途切れたタイミングでカノンは気になっていた事を尋ねてみることにした。

「ところでお前、腹は立たないのか?」
「?」
「あの蟹座だよ、マニゴルドとか言う。タナトス神にぞっこん惚れこんでるとか言いながら誘拐を阻止できなかったんだろう?サガの『下手に誘拐を阻止しなく て正解だった』理屈は確かに頭では納得できるが、理屈と感情は別だろう?」
「…………」

 ラダマンティスのタナトスに対する敬愛の情の深さを知っているカノンの問いに、翼竜は無言で酒を啜り。
 短くない沈黙を挟んで口を開いた。

「…タナトス様は、冥界にお帰りになった際にあの男の話題をしばしば出される。そのお話を伺っていれば、奴のタナトス様への想いが深く本物であると分か る。ハーデス様やパンドラ様が奴を責めぬのもそれが理由だろう。お二方を差し押して俺が出しゃばる事は出来ない」
「公式の場ではそうだろうが、会議室を出たらプライベートだろう?盛大に罵倒してもいいんじゃないのか?むしろ蟹座だって感情的に罵倒された方が少しは気 が楽になるんじゃないかって気がするけどな」
「そうだろうな。俺が奴の立場でもそう思う、『いっそ罵ってくれた方が気持ちが軽くなるのに』と」
「だったら」
「だからだ」

 ラダマンティスは薄く自嘲した。

「今の俺は、十分に感情的だ」
「?」
「声高に罵った方があの男は気が楽になると分かっていて、わざと黙っているのだからな」
「…なるほど」

 翼竜の感情的な本音に皮肉な笑みを浮かべて、カノンは彼のコップに酒を注いだ。






 …時間は少し遡り、会議が終わった直後。
 まっすぐ家に戻って休む気になどとてもなれないマニゴルドは、纏まらぬ思考と感情に苛立ちながら休憩室でブラックコーヒーを啜っていた。
 今は待つことしかできないと言われても、頭ではその通りだと思っても、何か行動せずにはいられない気分だった。
 
(明日の会議の時間まで探せる場所を探してみるか…どうせ無駄骨だろうけど、こんな時にのんびり休んでなんかいられっかよ)

 空になった紙コップを握り潰してゴミ箱に放り込み、休憩室を出ようとしたドアに手を伸ばした途端、ドアが開いてアテナ…城戸沙織が姿を見せた。
 まるで彼の行動を見ていたかのようなタイミングにぎょっとすると、沙織は生徒が規則違反した現場を押さえた教師の様な眼差しでマニゴルドを見遣った。

「私は『休める時には休んでおけ』と命じたはずですが…まるでこれから仕事に行くかのような気合いの入れ方ですね、マニゴルド?」
「え…」

 あれって命令だったんですか。
 喉元まで出かかった言葉を慌てて飲み込むと、沙織はひとつ息を吐いてマニゴルドをじっと見た。

「マニゴルド。ただちに、真っ直ぐ、自宅に戻って、食事と睡眠をきちんと取って休みなさい」
「え」
「それまでの間は、双子神失踪に関する確かな手がかりが掴めない限り、外出してはなりません。いいですね?双子神失踪に関する確かな手がかりが掴めない限 りは、会議の時間まで自宅で待機するのですよ」
「え、でも」
「これはアテナとしての命令です」
「…………。はい」

 反論の余地はない。
 燻る気持ちを押さえてマニゴルドが不承不承頷くと、沙織は身体の前で手を組んで背筋を伸ばした。

「ただし、自宅待機して休めと言っても、気を緩めてぼんやりしていて良いと言う意味ではありません。何かあった時には即座に動ける準備をしておくこと。良 いですね?」
「…は、」
「サガが言っていたでしょう?『いつ、誰に、どんな形でかは分かりませんが、犯人は必ず私達にコンタクトを取って来るでしょう』と」
「…………」

 表情から不服の色を消したマニゴルドに沙織は続けた。

「私は、犯人が最初にコンタクトを取るならあなただと考えています。誘拐された二人と浅からぬ縁があり、聖域にも冥界にも繋がりがあり、事前の約束なしで 私に会う事が可能で、私の結界の外で暮らしていて、そして…誘拐現場に居合わせて犯人の姿も見ていている。犯人から見れば、あなたは非常に都合が良い立ち 位置にいると言えます」
「………」
「誘拐犯が普通の人間なら電話で連絡を取って来るでしょうが、此度の事件の犯人は奇妙な移動能力を持っていると推察されます。電話で連絡を取って自分の尻 尾を掴まれる事を警戒して、犯人は直接あなたに会いに来るかもしれません」
「!」

 一気に顔を緊張させたマニゴルドに沙織は厳しい顔で続けた。

「…マニゴルド。犯人がコンタクトを取って来た時に『呆気に取られて躊躇って』手掛かりを逃がしたなどという失態は決して犯してはなりませんよ。聖闘士に 二度目はありません。分かっていますね」
「はい。分かっています」
「よろしい。では、ただちに、真っ直ぐ、自宅に戻って、食事と睡眠をきちんと取って休みなさい」
「仰せの通りに」

 マニゴルドが素直に頭を垂れると、沙織は鷹揚に頷いて休憩室を出て行った。






 …月見をしながら酒を楽しんでいた八雲紫は、神の結界を出てくるマニゴルドに気付いて目を細めた。

(あら、思っていたより早く出て来たわね)

 境界を操る妖怪の視線の先で、マニゴルドは目的地が決まっている様子で急ぎ足に歩いて行く。
 闇雲に小さな神々を探して回るかと思っていたが意外な行動だった。彼が徹夜で『捜索活動』をするなら少々面倒だと思っていたが…。
 …マニゴルドがマンションの一室に入って行くのを確認して、八雲紫は己の式神を呼び出した。
 月明かりの下、九尾の狐の姿をした女が現れる。
 主の命令を待つ彼女に、紫はマニゴルドが入って行った部屋を指差して見せた。

「あの部屋を見張って頂戴。私はまた明日の朝ここに来るけど、その前にあの部屋の住人が出てきたらすぐに知らせて。良いわね?」
「畏まりました」
「任せたわよ、藍」

 式神にマニゴルドの監視を命じた八雲紫は、境界の隙間にするりと姿を消した。

蝶様に描き下ろして頂いた素敵挿絵 はピクシブで閲覧できます!


NEXT


星矢部屋
総合目次
SS・2012時代
SS・神話時代
SS・蟹座達


 蝶様世界の様子紹介、そしてマニさんのおでことストラップがものすげぇ気になる(笑)17話です。ちなみにマニさんのストラップは、タナトス様が好きな戦隊モノのキャラだそうです。
 9話で色々とセルフ突っ込みに対する言い訳はしたつもりだったのですが、蝶様マニさんはタナトス様ラヴ☆なのに冷静すぎるかな…と思ったのと、蝶様とお 話しするうちにサガとかカノンを書きたくなったのとで、ひとつエピを入れることにしました。マニさんのヘコミ理由ですが、緊張の糸が切れたり、双子神が誘 拐されてカッカしていた頭が冷えてきたら急に気持ちが落ち込み始めた、という感じでしょうか。
 ちなみにマニさんが星矢をライバル視してる理由は、『タナトスが(マニさんよりも)星矢を信頼しているから』だそうです。愛しのタナトス様と同棲同 居してる訳ですから、そりゃマニさんは心中穏やかじゃないですよね(笑)。蝶様マニさんの一途っぷりと健気っぷりはそりゃもう泣けてくるほど笑え…逆だ、 笑えるほど泣けてきます。「タナトス様が子供の間は手が出せないから、早く大人になって下さいね!」と頼んだら、(早く大人に戻りたい!と常々言ってい る)タナトス様から「お前が生きてる間は子供でいい」と返されてさめざめ泣いたり、タナトス様に絡もうとしたらヒュプに邪魔されて写真の一枚も取れなかっ たり、あれやらこれやら…。でもマニさん、マニさんとタナトス様の仲はハーデス様公認だから頑張って!(笑)
 そして色々と解説など。
 カノンがマニさんにきつく当たってる理由ですが。これはカノンが双子神を特別好きと言う訳ではなくて、双子神を深く敬愛しているラダ課長がマニさんに対 する怒りを必死に押さえてる事に苛立っているからです(蝶様世界のカノンと課長は恋仲)。蝶様世界のラダ課長はショタコンだそうで、ちみっこ双子神の事も 大好きで、お小遣いも上げてます(蝶様サイトで、タナトス様にお小遣いをあげる課長の話を拝見できます)。SS第2話で蝶様タナトスが『三巨頭にお小遣い を貰った』と言っていますが、多分このお小遣いをくれたのはラダ課長です。
 なので課長もハーデス様やパンドラさんと同じくらい双子神を心配しているのですが、上司二人がマニさんを責めない状況で部下の自分がアテナの聖闘士を責めるわけには…と思ってぐっと堪えてる。その気持ちをある意味中立の立場にいるカノンが代弁してる訳です。
 そしてマニさんのフォローはサガにして頂きました。『マニさんが誘拐を止めようとしたら今以上に状況が悪化していた可能性』と『誘拐犯がわざわざ目立つ 行動をとって双子神を誘拐した理由』を説明しておいた方がいいよなぁ、と9話を公開した後に思ったので、皆が気付かなかった可能性を指摘するなら途中参加 のサガが適任だろうと。どんな状況でも、彼は冷静で論理的思考が出来そうですから。
 そしてサガの推測は正しいです。のちに八雲紫から語らせますが、マニさんが誘拐を阻止しようとしたら、双子神と一緒に異空間に引きずり込まれていまし た。引きずり込まれた後はまた自分の世界に戻されていたでしょうが、双子神の誘拐を阻止できなかった結果は変わらなかった。
 で、星矢が『本気で双子神を誘拐したいなら夜中にふたりの部屋に入ればいいのに、まるで自分が犯人だと主張したいみたいだ』と言っていますが、これも正 解でして。八雲紫はわざとマニさんの目の前でふたりを誘拐しました(ハーデスの尾行には気付いていなかったので、ハーデスが止めに入ればこの日の誘拐は阻 止できた)。と言うのも、想定外の事態が起きた時、自分が犯人だと言う事を知っている人物がいれば諸々のフォローがスムーズだと考えたためです。そして予 想外の混乱が起きたので、八雲紫はマニさんを利用することにして、コンタクトを取るタイミングを探しているわけです。
 そして沙織さんにはマニさんの暴走をピシッと阻止して頂きました。沙織さんに命令されないと、マニさんは双子神を探してあちこち飛び回りそうだし、そう なると八雲紫の接触が難しくなるので…。沙織さんに釘を刺されたマニさんが『俺の知ってるアテナと違って今生のアテナはキッツイな…』とぼやく展開も考え たのですが、上手くいかなかったので没に。沙織さんの『聖闘士に二度目はない』と言うセリフは、『聖闘士に一度見た技はry』にひっかけつつ、『次に失態 を犯したら処罰しますよ』という意味があります。
 そして次の18話は蝶様双子神と当サイトタナトスがお風呂でばっちゃばっちゃな話なので、今から楽しみです!!